昨年の年賀状に、自分が自転車に乗っていることを書いて写真も添えた。年賀状に写真を印刷したのは初めてだった。今年は年始の挨拶に加えて、自転車のことをひとこと書いた年賀状をたくさんもらった。いつまでも活動的でよろしいとか、元気があって何よりということばを添えてもらってあった。私も乗っているとか、連れ合いが自転車を愛好しているというのもあった。
自分が新米教員のころに生徒だった人たちからの賀状には、「歳なのだから身体を労わるように」とか「自転車もいいが気をつけるように」というご注意もある。年齢が近い当時の生徒たちとは友だちのような間柄で、今では励まされたり諫められたりすることが多い。優しいのか厳しいのか、これではどちらが生徒なのか教員なのか判らない。その逆転がうれしいことでもある。
「自転車まだまだ頑張っていらっしゃいますか? アウトドア・スポーツ、この時代の注目、人気!! “にわか”が急増しています。気をつけて乗ってくださいませ」という一文が添えられた賀状があった。にわか(俄)。確かにこれは言い得て妙である。前回のブログにはコメントもいただいてあった。「恰好だけは一人前だけど、走っている動きを見ると俄かライダー然とした人が多い気がします」
にはか(俄)。物事が急に起こる様を表す古語。にわか雨、にわか仕込み。にわかには信じられないといった用法もある。そういえば2019年の流行語大賞にはラグビーの「にわかファン」がノミネートされていた。今更「にわか」に感心しているようでは、かなり流行に乗り遅れている。
俄(にわか)狂言はどうか。goo辞書には、「素人が、宴席や街頭で即興に演じたこっけいな寸劇。江戸中期から明治にかけて流行。座敷で行う座敷俄、屋外で行う流し俄などがあり、大阪俄・博多俄などが有名」とある。こちらも「素人」、「即興」がキーワードのようだ。近ごろは、素人なのに知ったかぶりをすること、即興なのに前からつづけているような素振りでいることを揶揄して「にわか」と呼ぶらしい。
退職後に自転車に乗り始めた自分も「にわか」には違いない。高齢になってから新しいことを始めると、「にわか」に分類されてしまうのであれば、心外なところもある。どんなことでも学び始めるのに遅すぎるということはないはずだ。
では、私のような高齢者が思い立って、何かをにわかに始めても「にわか」と一線を画するには何が大切か。基礎や基本をないがしろにしないで、丁寧に誠実に学び始めることか。若い先達からも学び、尊敬と謙譲の姿勢を保つことか。にわかライダーと呼ばれないためには、技量力量を自覚して安全に徹した乗り方を心がけることか。自転車の整備や手入れを怠らず、身の丈に合った楽しみ方で長く乗りつづけるけることか。
今年(2021年)の年賀状に使った写真 |
昨年(2020年)の年賀状に使った写真(春) |
昨年(2020年)の年賀状に使った写真(夏) |
昨年(2020年)の年賀状に使った写真(秋) |
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昨年(2020年)の年賀状に使った写真(冬) 自分の姿なんか写真にすると「にわか」の誹りを受けそう… キリリと自転車だけの写真の方がよろしいような… |
こんにちは。今年の初日の出の写真も素晴らしいですが、昨年のホイール越しに
返信削除見える初日の出もオシャレですね。
おそらく両方とも午前7時を過ぎたばかりだと思いますが、
明るさがずいぶん異なるのは、なぜでしょう。
天気もほぼ晴れだから、そんなに条件は変わらない。カメラの設定なのか何でしょう。
さて昨年の年賀状に春・夏・秋・冬とあるのは、出す相手によって写真を選択したと
いうことでしょうか。
だとしたら、凝っていますね。MARIOさんの真骨頂発揮というところですか。
『どんなことでも学び始めるのに、遅すぎるということはない』
この言葉は、私たち高齢者に勇気と希望を与えてくれます。
あれもやっておけばよかったなと後悔するより、挑戦するべきですね。
まあ年寄りの冷や水と言われないように、ムチャだけは避けたいです。
・・・でも世の中、高齢化が進み、元気な人が多いのも事実。
世界の国家リーダーをみてみると、バイデン78,トランプ75,菅72,
インド71,フィリピン76,中国68,韓国68、などなど。
そう考えると、私たちはまだバリバリの中堅ではないですか。老いてはなりません。
昨年の年賀状には、欲張って何枚もの写真を添えました。一枚一枚は小さくなってしまって、あまり面白くありませんでした。今年は、この一枚、と決めました。
削除同じカメラで同じ設定(オート)で撮影しているつもりですが、空気の違いか、光の強さの違いか、毎年調子が変わります。なかなか思うように撮影できません。思うようにいかないところがいいのかもしれないです。
べーえんべーさんのおっしゃるように、まだまだバリバリの中堅。何しろ10年先の自分にくらべたら10歳は確実に若いのですから…。