’26.5.8 一期は夢よ

2026年9月5日土曜日

新車レポート

  新しい自転車はこれまでのものより少しサイズが小さい。自転車の寸法を決める一つの目安はサドルの下からクランク軸までのパイプ(シートチューブ)の長さによる。新しい自転車のシートチューブの長さは450㎜。もう50㎜長いフレームの方がバランスがいい。自転車のシルエットが美しく見える。

 どちらのサイズにするか迷った。無理をして大きなサイズのものにすると、取り回しが良くない。歳も歳だし、形よりも乗りやすさを優先して小さいサイズを選んだ。

 通販で買って送られてきた自転車は、あらかじめ身長を伝えていたので、ほぼぴったり身体にフィットするように組まれていた。同じくらいの身長の人が跨って調整してくれたのか。身長による基準値があるのだろうか。 

 ハンドルとサドルの位置関係などは申し分ないが、取り付けが少し歪んで中心からずれていた。変速が滑らかさに欠けるのも気になった。微調整をした。自分でも少しは手を加えてみたくなる。

 猛暑つづきで長距離を走る機会はまだない。少しずつ走り具合を確かめながら、2ヵ月で1000㎞ほど走った。ちょっと遠くまで出かけたといえば椿大社から四日市へ回った65㎞、木曽三川を渡って名古屋港方面まで走った80㎞くらいである。

 小さいと思ったフレームが、乗ってみると自分にはよく合っている。緒元表で確認してあったが、クランクがこれまでの自転車に較べると短い。クランクギアも小さい。後ろのギアは歯数が多いものがついていて、登り坂では楽ができる。椿大社までのだらだらと登りのつづくコースでは負担が少ない。

 新しい自転車選びは間違いではなかった。難をいえば、クロモリのフレームなのに思っていたより振動が伝わることだ。タイヤの交換や空気圧の調整などで改善できるか確かめてみたい。まだまだ、お付き合いの浅い自転車。双方の歩み寄りが必要なのだろ



静謐を背景にして
今日一日を始める

翼のついた
自転車を
見つけたら

神々の庭も
自在に翔ける

白い自転車と出会った夏
太陽神ヘリオスと走った




2026年8月29日土曜日

二律背反

  この夏、朝は5時に起きて、涼しいうちに自転車に乗ると決めた。血糖値が高いので夜食をやめた。空腹で寝つけなくなる前に床に入る。そのこともあって、早寝早起きをつづけられている。小学生の頃夏休みの生活目標だった「早寝早起き」を達成。

 熱中症アラートが連日出ていても、涼しいうちなら自転車で30㎞、ときには50㎞も走れる。毎年、真夏には自転車の走行距離が減るが、今年は8月もかなり走った。長年つづけた夜型の生活を朝型に変えたのがよかった。

 朝の新鮮な気分で軽快にペダルを踏む。気温が上昇する前には帰宅するので、熱中症の心配はない。帰宅してからもう一度朝が始まる。1日の選択肢が広がる。いいことづくめ、のようだがそうばかりでもない。

 深夜、BGMを選んで本を読む。ネットサーフィンをする。その時間がなくなった。このままでは、世間の情報に疎くなる。だんだんバカになっていく、気がしてきた。何かを取れば何かを失う。二律背反というよりはトレードオフ、一得一失というべきか。

 そういえば、自転車に乗り始めたころにこんなこともあった。自転車に乗るのは面白い。自転車の整備も面白い。自転車屋さんに頼んでアルバイトをさせてもらえないだろか。ちょうど退職して間がない時期でもあった。無給でもいい。弟子入りして整備を教えてもらえる店はないか。本気で考えていた。

 自転車屋の小僧になるのもいい。そうなると自転車に乗る時間が減る。やっぱりやめた。整備は自己流でいく、と決めた。もしもあの頃から整備を習っていれば、今頃はかなりの練達、だったかもしれない。

 二律は背反する。トレードオフを迫られることは多い。両方を否定し両方を失うことを思えば、どちらか一つ、納得づくで残せば上等。なので、今は自転車に乗れる環境づくり優先でいきましょう。

夜のしじまに別れをつげて
朝の静けさの中にたたずむ


闇の魅力を断ち切り
朝の光を浴びて走る

ここにもありそこにもあり
ここにもなくそこにもない
見え隠れしている二律背反

夜と昼を分かつ早朝
天と地を分かつ山並
境界に立つ二律背反




2026年8月22日土曜日

バックミラーの話

  バックミラーといえばほとんどの人には何のことだか判る。では、これを日本語では何というか、すぐには思い浮かばない。「後写鏡」という。道路運送車両の保安基準第44条「後写鏡等」に規定されている。軽車両の自転車には装着義務がないが、公道を走るほとんどの車両に取り付けなければならない

 自転車点検の合言葉「ぶたはしゃべる」に、バックミラーのチェックは含まれていない。駅の駐輪場に置かれた自転車を見ても、バックミラーがつけてあるものは少ない。法的な装着義務がないのだから当たり前か。

 雑誌の愛車紹介記事などに登場する自転車で、バックミラーを装着しているものは見たことがない。あまりお洒落な代物でもないからか。

 長い間オートバイに乗っていたので、走行中はいつも後方を確認するのが当たり前になっている。自転車にもバックミラーがないのは不安だ。最近買った新しい自転車にも真っ先にバックミラーを取り付けた。これまでの自転車で、何種類かのバックミラーを試している。ためらうことなく、自分では定番と思っているものを選んだ。

 最初にスポーツ自転車に乗り始めたときにはバックミラー選びに苦労した。バックミラーは是非とも欲しい。欲しいけれど大きなミラーは目立ちすぎて不格好だ。空力などさしたる影響はないとはいえ、いかにも空気抵抗が大きそうだ。

 小さなミラーは後方が見えにくい。取り付け位置にも苦労する。取り付け方によっては振動で視界がぶれる。鏡面がプラスチックのものはすぐに曇る。手ごろなものが少ない。取り付けのお手本もない。自転車のどこにどう取り付けたものか。試行錯誤を重ねた。

 いくつもミラーを試して、キャットアイのバーエンドミラーに落ち着いた。これはハンドルバーの先端にしっかりと固定できる。小さな円形で邪魔にならず後方視界が確保できる。小さいけれど大きな安心材料。

 今更バックミラーの話というのも間が抜けているようだが、自転車にもぜひ欲しい保安部品だと思っている。法令で義務付けられていなくても、使ってみればその良さが光るアイテムだ。

前方を凝視していても
背景が追いかけて来る

振り向いたはずなのに
前を向きつづけている

切り取られた景色の断片も

静止した時間の切れ端も

虚像として捕捉され
丸く区切られた姿が
拡散する光になって
後方に拡がっている

2026年8月15日土曜日

もう一つの意外

  若いころにはスリムだった体が、少しずつぜい肉だか脂肪だかを貯めこんだ。20歳の頃に55㎏前後だった体重が30歳になるころから、少しずつ増え始めた。

 以降、この歳になるまで60±2㎏くらいで推移している。体形が大きく変わったわけではない。ズボンのウエストが少し窮屈になったくらいだ。それほど悪い変化ではないだろう。

 昨年の暮れに、高齢者特定健康診断の結果を聞いて驚いた。血糖値が異常に高くて、糖尿病という診断になると医師から言われた。

 自転車に乗るとお腹がすく。食べる。食欲旺盛なのはいいことだが、間食もする。もう一つ、悪癖があった。夜食である。これは若い頃からの習い性。空腹では寝付けない、と決めつけていた。深夜、床に入る前には欠かさず食パンを一枚、バターをたっぷり塗って食べる。さらにバナナをもう1本ということもあった。

 病気の宣告を受けては自転車に乗れなくなる。日々の最大の関心事は快適に自転車に乗れるかどうかだ。血糖値を下げなければならない。至上命題だ。

 昨年の暮れから、夜食はやめた。眠れなくてもいいから空腹のままで布団に入る。それが、意外なことに、時間が来れば眠れてしまうのです。しかも、朝食がうまい。

 間食もほとんどしなくなって8ヶ月。8月13日の朝の体重、何と52.3kg5㎏以上体重が減った。血糖値は測っていないが、きっと下がっていると思いたい。セルフイメージが大事だ。

 早寝早起きよりも、長年続けていた夜食の習慣や間食をやめられたことはもう一つのもっと大きな意外だ。その結果、体重が減った。意外の連鎖だ。

体重は減ったが、自転車で走っていても体力が落ちたようには思わない。この歳でも、むしろ機敏さがもどった気がする。この夏は意外なことが多い。まだまだ自転車を楽しめそうだ。これは意外でも何でもない。


道標はそこに居つづける

決められた時間たちが
必ずここを通り過ぎる

その決まりごとに
風穴をあけてみる

意外へつながる
門が開いている

2026年8月8日土曜日

意外や意外

  このブログに、朝には弱い、早起きが苦手、要するに夜型の典型、というようなことを何度も書いた。 毎年、元旦だけは無理をして早く起きる。朝5時には起きて、自転車で初日の出を見に行く準備をする。この日限定、年に一度の早起き。そのことも書いた。

 仕事を辞してからは、スマホのアラームが7時と7時半に設定してある。7時のアラームではまず起きない。早くて7時半である。油断をすると、アラームを無視して眠りつづける。9時が10時でも眠りつづける。暑くても眠りつづける。早くに目が覚めてしまって眠れない人も多いと聞く。眠るのも体力がいるそうだ。朝寝ができるのは幸せなことだ。

 朝は早く起きられないと決めつけていた、その起床時刻が先月の15日を境に変わった。日記には朝何時に起きたかを記録しているので嘘はない。5時に目覚める日がつづいている。

 なぜか。自転車に乗るためである。熱中症アラートが連日出ている。日中に自転車に乗るのは無謀だ。年齢のせいか用心深くなった。遊びで自転車に乗っていて救急搬送されては、忙しい救急隊員さんに申し訳がない。安心して自転車に乗れるのは早朝しかない。

 5時に起きて朝食を済ませる。自転車のタイヤに空気を入れて6時には家を出る。気温が上がる9時ころまでに30㎞~40㎞は走れる。朝の空気は軽い。空気の色まで涼しい。何年か前に一度だけ、夏の朝早くに走ったことがあった。爽快で病みつきになりそうだとブログにも書いた。大嘘つきだ。その後、早朝には全く走れていない。

 それが、この夏の大変化。意外といえば意外。新しい自転車を買ったことがかなり効いている。これまで乗っていた自転車にも乗りつづけ、新しい自転車に乗る時間も欲しい。早起きはその解決策なのだ。

 走行会の仲間から早朝ライドに誘われても、早起きが苦手なことを理由に断ってきた。自分の方から早朝ライドにお誘いできる日が来るとは思ってもみなかった。

まだ手付かずの朝

今朝はまだ
誰も歩いていない道

太陽のリセットには
もうしばらく
時間がかかる

世界中の朝を
独り占めしている

2026年8月1日土曜日

お値段はいかほど

  先月購入した自転車、ラレー・CLR・クラブレースのお値段、定価(税込み)、159,500円。購入価格、95,700円。特価で4割引だった。

 楽天市場に出店しているライド・オンという店から通販で買った。サマーセール期間中だったので10,100ポイントが付いた。実質購入価格は85,600円。送料も割引価格で4,400円と安かった。

 値段の詳細を明かしたが、本当は値段のことはあまり言いたくない。購入価格だけで自転車の値打ちを判断されても困るのだ。

 何年も自転車に乗りつづけて、自転車をグレードアップしている人には、その程度の自転車か、と値段だけで決めつけられてしまうかもしれない。何しろ100万円を超えるような自転車もある。買うの買わないのと、すったもんだしていた割には安い自転車ではないかと思われるかもしれない。

 自転車の値段はこれだけでは終わらない。この自転車にはペダルがついていない。販売店では気を効かせてペダルをおまけしてくれた。おまけはありがたいがそのペダルがショボい。三ヶ嶋製のペダルに替えたので4,950円、サイドスタンド3,870円、他にボトルケージなども買って、特典だった10,100ポイントはそれで完全に消えました。

 納車された状態のままで新しい自転車に乗ることもできるが、自分に合わせて少しずつ作り変えていくのもスポーツ自転車の楽しみのひとつ。こだわって自分にフィットした部品を揃えれば出費はかさむ。

 こだわりには値段がつけられない。この自転車、お値段はいかほどかと尋ねられたら、手に入れた金額は答えられる。答えはするが、それだけで、自転車への愛着やこだわりは表せない。お値段は単なる目安。真価の基準ではない。

夏の早い朝が
物語を紡ぐ

物語の値踏みをする

ハードバックで読むか
ペーパーバックで読むか
同じ物語でも値段が違う

本当の値打ちは
行間に貼られた
プライスタグに
書かれる熱情だ

2026年7月25日土曜日

シェイクダウンについて

  シェイクダウン。レーシングカーなどの試運転。新しく組み上げたり改造した車や機械のテストすることをいう。先月、自転車を買った。新しい自転車の乗り始めも、シェイクダウンするといえば響きがいい。

 新しい自転車に乗るのは楽しみなものだ。乗り心地を試す。身体へのフィット感、加速の調子やブレーキの効き具合。走り始めるとすぐに身体が乗り味を感じ取る。

 初めてクロスバイクを買ったときはそうはいかなかった。比較対象になるものがない。この自転車は乗り心地はいいのか悪いのか。速いのか遅いのか。果たしてどれくらいの距離を走れるものなのか。

 当時は自転車に乗る仲間がいたわけではない。通販で買ったので、自転車屋さんで自転車の説明を聞いたわけでもない。無手勝流ではシェイクダウンと呼ぶにはほど遠い。

 クロスバイクを始めたときから、走行距離や平均速度、行き先などを記録に残している。記録の初回、近くのショッピングセンターまで5㎞の距離を走っている。2回目には32㎞走った記録がある。これなら遠くまで行けるという手ごたえを感じたのだったか

 1年後に2台目となるロードバイクを手に入れたときには、いきなり78㎞走った記録が残っている。スピードが出て乗り心地もいい。クロスバイクで走った経験と較べて、これはイケると思ったのだろう。

 その後手に入れたマウンテンバイクも含めると、今回は4台目の自転車。これまでの自転車と乗り比べ、じっくりと乗り味を確かめて走るゆとりがある。シェイクダウンしている。

 シェイクダウンはスラングとして脅迫やたかりという意味に使われる。事態が落ち着くとか調子が整うという意味もある。できれば後者の意味通りに、新しい自転車を加えた事態が落ち着き、走りの調子が整えばいいのだが。

新しい自転車には
新しい色、寸法、性能

この自転車には
行き先の記憶が
今のところない

これまでの自転車とは
全く違うともいえるし

これまでの自転車と
さほど変わらないと
いえるかもしれない