「ブタはしゃべる」。自転車の安全点検の合言葉。これがいつどこで使われ始めたか、正確は判らない。全国の小学校の交通安全教室や警察の啓発活動に、2000年代(平成10年代)から使われているらしい。
「ぶ」ブレーキの効き具合や関連部品。「た」タイヤの空気圧や摩耗具合 「は」反射板と前照灯の取付 「しゃ」車体の亀裂やハンドル、サドルの取付具合 「べる」ベルの取付と鳴り具合。
「は」は反射板よりハンドルとして1項目上げてもいいような気がする。ハンドル周りの点検にはブレーキレバーの握り具合など、危機回避の要素が大きい。反射板は車体の方に組み合わせてもいい。とはいうものの、短い合言葉にうまく点検項目が入っている。
これなら小学生にも覚えてもらいやすい。スポーツ自転車を愛用する経験を積んだライダーにも欠かせない点検項目だ。
ただ一つだけ、気になることがある。「ブタはしゃべる」という短い合言葉のうちの2音2文字も使っているのがベルだけの点検、そのベルにどれだけの効用があるのか、ということだ。
例えば、田舎道で犬の散歩をする人や、並んでウォーキングをする人たち。後ろから自転車で追いついてベルを鳴らすのは気が引ける。のどかな気分に水をさす。そんなときは「おじゃましま~す」と声をかけて追い抜く。ベルの出番はない。
例えば、わき道から飛び出そうとする車。ベルを鳴らしてもドライバーに聞こえるはずがない。負け犬の遠吠えならまだしも、自転車のか細いベルの音では聞こえもしない。何とも非力だ。もっと大きな音にすればどうか。それだと使うのに気が引けるか。
ちりんちりんというベルの擬音は自転車の軽快さ。のどかで平和だ。銀輪と並ぶ自転車の象徴。歌にもなれば詩にもなる。そのベルがあまり使い道もなければ効用も期待できそうにないと思っているのは私だけか。
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湖の向こう岸で 緑色の音が生まれる |
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音は小さな波紋になって 川面をすべっていく |
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かすかなベルの響きに誘われて 樹々の緑のトンネルをくぐった |
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音の色風の色光の色 今日は旅する自転車 |



























