類は友を呼ぶ。よく似た者同士は自然に集まるということであるが、さてその分類。人をそう簡単に類別できるものか。千差万別、十人十色。そう簡単に類型化されてたまるかという思いもある。とはいえ、退職してからは同年輩の趣味や嗜好が似た者同士が集まって話したり、一緒に自転車に乗ったりする機会が多い。やはり似たような者が自然に集まるということかもしれない。
周りの人の話を聞いていると、みなさん早寝早起きの人が多い。夜は9時、10時に就寝、朝は4時、5時に起きる。決まってその間にトイレに行ったりして何度も起きるという人がほとんどである。朝は暗いうちから起き出して、明るくなるのと同時に畑の作物を見に行く。7時ころにはひと仕事終えて、朝食も済ませている。朝型の人が多いので、メールなども私の起きる時間には何通も届いているということがある。
ひるがえって、自分はといえば、夜型の典型。朝にはめっぽう弱い。寝ていてもいいとなれば何時まででも寝ていられる。夜はどんなに遅くても平気だ。就寝時刻は日付が変わって午前1時ころである。本を読んだり音楽を聴いたり、時には映画を観たりしたいので、世間が静まるのを待たないと集中できない。夜型が困るのは、朝早くから集合が求められる行事などに参加するときである。起きられなかったらどうしようと思うとなかなか眠れない。挙句の果てに、大事なイベントには寝不足で参加するということになる。
仲間と自転車で走るにも差し障りがある。今年の夏のように猛烈に暑い日がつづくと、日中には自転車に乗れない。早朝に乗れば快適で、熱中症の心配も少ない。明るくなるのと同時に走り始めれば、殺人的な気温にまで上昇する前にかなりの時間が確保できる。週に1回のペースで一緒に走っている4人の仲間のうちで朝に弱いのは私だけ。私さえ早く起きれば、日の出とともに走り始められるがそれは無理な注文。気のいい仲間たちは私に早起きを強いることはないが、早朝に走れば気分もいいのはよく判る。判るけれども、今更生活のパターンを変えるのは難しい。畢竟、今年の夏は自転車仲間全員が遅い昼型。午後の気温が下がるころから短いコースを走るのがお決まりだった。
夜型のたった一つの例外として、元旦だけは早起きをする。ご来光を迎えに、水平線の見える場所まで自転車で行くことにしている。午前5時には起き出して、海の見える場所まで15㎞ほど走る。毎年恒例の一人だけの走り初め。早朝の清新な空気を存分に味わう。残りの364日は夜型を決め込んで、自分なりの規則正しい生活を送りたい。自転車仲間には申し訳ないが、一緒に走る時間を合わせてもらうしかなさそうである。
1年に一度だけ早起きをした朝 未だ明けやらぬ空 今年も今日もここではじまる |
しののめの朱く染まる空 太陽の昇る予感 日の出の瞬間の写真は年賀状に使いたい… 朝型礼賛 |
遠くの街まで出かけてきた もっと早く起きてもっと早く出かけたら 街中めぐりをゆっくりできるのに… 朝型推奨 |
かなり高くまで登って来た 朝早くに登り始めていたら もっと澄んだ景色に出会えたかも… 朝型憧憬 |
中山道埀井宿 もう少し早起きしていたら 次の宿場まで行けただろうか 朝型必須 わかっていても、朝は起きられない |