自転車に乗るということは健全なイメージが強い。自転車に乗っているというと健康的だとか元気があるとか、お褒(ほ)めにあずかる。何を根拠に人はそう判断するのか判らないが、自分でも何となくそういう気がしてくる。
ひるがえって、たばこを吸うというと、何と不健全な、というとらえ方をされる。反社会的行為のようにいわれることすらある。肩身が狭い。タバコを売っているJTが、タバコの害を宣伝しているのだからどうしようもない。
私の愛飲しているたばこは「ハイライト」。古くからあるたばこで、パッケージにはクラシックな雰囲気があり気に入っている。ところが、近ごろ、そのパッケージの半分を使って、メッセーが書かれている。
「たばこの煙は、あなただけでなく、周りの人の肺がん、心筋梗塞など虚血性心疾患、脳卒中になる危険性も高めます」
「喫煙は、動脈硬化や血栓形成傾向を強め、あなたの心筋梗塞など虚血性心疾患や脳卒中になる危険性を高めます」
「たばこの煙は、子供の健康にも悪影響を及ぼします」
「20歳未満の者の喫煙は、法律で禁じられています。喫煙は、あなたが歯周病になる危険性を高めます」
「妊娠中の喫煙は、胎児の発育不全のほか、早産や出生体重の減少、乳幼児突然死症候群の危険性を高めます」
パッケージによって、書かれている内容が異なる。こんなに脅されて、しかも、パッケージのデザインを台無しにされても、たばこを吸い続けるにはかなりの勇気と無神経さが要る。
かつて、タバコのコマーシャルはいろいろなところにあふれていた。週刊『プレイボーイ』にたばこの宣伝はつきものだった。テレビのCMにももちろんあった。モータースポーツとタバコは切っても切れない縁があった。F1マシンならアラン・プロストが乗る、マルボロ・マクラーレン・ホンダ。アイルトン・セナが駆った、ジョン・プレイヤー・スペシャルカラーのロータスのマシン。郷愁をそそる。当時は興味がなかったが、自転車のレースのスポンサーにも、たばこ会社は名乗りを上げていたのではないだろうか。
世間の趨勢からすれば、たばこはやめてしまうのがいいに決まっているが、そう簡単にはいかない。今のところ身体に異常もない。喫煙も体調のバランスを保つ要素だと考えている。身勝手な言い分かもしれないが、 人様の迷惑にならないように吸えばいい。
自転車愛好家は、未だに少数派。愛煙家は、今やすっかり少数派。少数派にばかり属しているのは心細い。それでも、高齢者は、堂々たる多数派だ。高齢者という多数派であることに安心を覚えながら、自転車乗りのたばこ喫(の)みという少数派に甘んじることにしたい。
私の愛飲する「ハイライト」
クラシックなパッケージが気に入っているが…
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年々、脅し文句(?)が強調されて
デザインが台無しになってきた
嫌なら、たばこをやめればいいのだけれど…
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デザイン性の高いマルボロのパッケージ パッケージのデザインは、たばこの味に影響する?? |
アラン・プロストの乗ったF-1マシーン
マルボロ・マクラーレン・ホンダ(1989年) |
マルボロカラーの自転車
ハイライトカラーも欲しいところだ |
ジョン・プレイヤー・スペシャル・ロータス98Tを駆る
アイルトン・セナ(1986年)
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JPSロータス91で疾走する
ナイジェル・マンセル(1982年)
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ジョン・プレイヤー・スペシャルのパッケージ |
どことなく、JPSカラーに近い私の愛車ラレー
ちょっとひいき目かもしれないが…
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愛車マディ・フォックスも
JPSカラーを彷彿(ほうふつ)させる…
ひいき目が過ぎるか…
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そこまで言わせてもらうなら
いつも乗っているクロスバイク(アンカーUC5)は
ハイライトカラーと言えなくもない??!
波の音を聞きながら吸うたばこがうまい!? |