'25.10.3 一本の柿の木

2020年6月13日土曜日

ブレーキ?ブレーキ!


 自転車のブレーキの「あそび」(ブレーキレバーのゆとり)が大きぎるので、調整してみた。ブレーキでも、(自動車の場合は)ハンドルでも、「あそび」が大きいと、反応が鈍くなる。止まるのが遅れたり、かじ取りが不安定になったりする。「あそび」が小さいと敏感に反応し過ぎる。これも危険である。「あそび」とはよく言ったものだ。日々の生活や大切な仕事でも、遊び心がないと堅苦しい。遊びが過ぎると、不真面目の(そし)りを受けることになる。適度の「あそび」を保つのは難しい。私などは、毎日が遊びなので、困ったものである。遊んでばかりいて不真面目だと非難されないように、真面目に遊ぶことにする

 さて、ブレーキの調節。昔の自転車はリンクで吊ってブレーキをかける仕組みになっていた。微妙な調節は難しい。最近のものは、ワイヤーでブレーキシューを引いて、リムに押し付ける構造が多い。ワイヤーを使わずに油圧でブレーキをかける、しかも、ブレーキの構造はディスクブレーキというものまである。こうなると、自動車並みの装備である。

 多くの自転車はワイヤーでブレーキを引くので、「あそび」の調節はそれほど難しくない。調節用のねじを締めたり緩めたりすればよい。調節用のねじの範囲を超えたら、ワイヤーを張り直す。これは、多少面倒である。張り加減をみながらワイヤーをしっかりと固定する。両側のブレーキシューが均等にリムを挟むように調節する。要領が判るまでは繰り返しやってみるしかない。慣れれば難しい作業ではない。微調整を繰り返して、ワイヤーの張り具合は調節できた。単純な作業でもうまくいけば嬉しい。プロに任せるときはさておき、自分で整備をするときには、ボルトの締め具合など、しっかりと最終チェックをしておきたい。自己責任の具現化。素人の下手な整備は命取り。

 整備は完璧、ブレーキの効きは抜群。あとは、ブレーキの使い方。より軽く、より速く、そしてより遠くへ走ることについて、蘊蓄を傾ける向きは多い。ところが、ストッピングパワー、制動力についてはあまり語られない。実際に必要なのは、推進力より制動力。速く走る走り方より、早く止まる止まり方が大事。スピードが出るに越したことはないが、速く走れなくても危険はない。止まらないのは危ない。たちまち事故につながる。

 私のように実力のない者が遠くへ出かけると疲労困憊。帰り道では、ペダルを踏むのも嫌になる。止まった後の漕ぎだしを考えると、ついブレーキングをケチることになる。本当は、そんな時こそ、早めの正確なブレーキングを心がけるべきである。やみくもに前に進むのではなくて、大事なときこそ止まる。若いころには、生活の有り様でもノーブレーキで前に進むことを美徳のように思っていた。最近は、きちんと止まることの大切さもわかっているつもりではある。


愛車ラレーのブレーキレバー
「止まる」ことが何よりも大事!?!
前輪のブレーキシュー
こんな小さな部品が自転車を止める
きちんと整備しておきたい
愛車アンカーのブレーキレバー
形状は自転車によって違うが命綱であることは同じ
ハンドルのグリップはだいぶ年季が入ってきた
グリップの先はリアビューミラー
これも安全確保には必須アイテム
              
友人の愛車、コルナゴのクロスバイクのブレーキレバー
ハンドルのグリップはお好みのものに替えてある
操作性が向上し、遠出が楽になったらしい

同じくコルナゴ・エポカの後輪ブレーキ
ほとんどのブレーキと変速機はSHIMANO製
リアの反射板は点灯するものに変更してある
安全への配慮が行き届いている

愛車マディフォックスの前輪ブレーキ
油圧式のディスクブレーキ装備
坂道を下るには心強い味方!!

道なき道を下る!?
ブレーキがきかなくてはどうしようもない
急な下り坂でしかもブラインドのコーナーが続く
急カーブの向こうには何が待ち構えているか判らない
坂道を転げ落ちることのないように、
ブレーキの効きを確かめてから下るようにしたい
長くて急な勾配は「過ちすな、心して降りよ」
路面の「スピード」の文字の手前には
もちろん、「注意」の文字がある
       
急な坂道を無事に下り終えると
ひっそりとした誰も訪れないような池が
出迎えてくれたりする
ホッと一息、タバコがうまい!!



2 件のコメント:

  1.  安全確保の最後の砦が、ブレーキですね。下り坂でヒヤッとしたことが何度かあります。レバーを握る前後の力加減も難しいです。前を強めにすると、慣性によってつんのめり気味になったり、ロック手前までいってしまったり。後輪のみでは緩い感じだし、調整は今後の経験ですかね。バイクを長い間乗っていた割には、情けない。
     ともあれ、転倒して大けがをしたり、命に関わる大事故を起こさないためにも、慎重を期したいと思います。
     いつもタイトルに合った写真が用意してあり、うまく文章とマッチしています。

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    1. ものの動きは、どうしてそうなるか判ると、使い方もよく判るような気がします。自分で実際に触れてみると、さらに、使うときの心構えが変るように思います。
       自転車も人の気持ちも、動きをきちんと理解するように努め、ふれあいを大切にしていれば、接し方も自ずと判ってくる気がするので、自分もそうしたいと思います。
       コメント、ありがとうございます。

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