'25.10.3 一本の柿の木

2020年6月6日土曜日

いなべステージ


 新型コロナウィルスの影響が大きい。収束の傾向も多少は期待できるとはいうものの、先行き不安は大きい。楽しみにしていたツアー・オブ・ジャパンも、今年は中止となった。中止が当然とはいえ、残念なことだ。
 
 ツアー・オブ・ジャパン、いなべステージは、今年6回目を迎えることになっていた。近場でロードレースの大きなイベントが観戦できる、願ってもない機会である。1回目こそ見逃したものの、その後は毎年楽しみにして観戦に出かけた。自分のペースで勝手に走っている自転車乗りにレースはピンとこないところもあるが、新緑の美しいコースを猛スピードで走り抜ける自転車を間近で見るのは楽しい。普段は見ることもできないような最先端のレーシングバイクを一流の選手が駆る姿は、胸がすくような爽快感がある。オートバイや車のレースと違って、コースのすぐ近くで観戦できるのも良い。選手の息遣いが聴こえてくる。公道を使って行うレースなので、運営する人たちのご苦労は相当なものだろうが、観る者にとっては迫力満点。存分に楽しめる。ツール・ド・フランスもかくやと思われる。
 
 公道を使うレースは、自転車では普通のことのようだが、モータースポーツではあまり例がない。思い当たるのは、F-1のモナコGPオートバイのマン島TTレースくらいである。25年も前に、我が家の娘が町の子ども議会というのに参加することになった。模擬的な町議会に小・中学生が参加するイベントである。町長や町議会議員も参加のもとで、子どもたちが自分の町を住みよくするための提言をするという。娘が、どんなアイディアがあるか考えていたので、イギリスのマン島TTレースのように公道をしめ切ってオートバイのレースを町内で開催することを提案してはどうかと進言した。そんな突飛なことは恥ずかしくて言えないと、娘に即座に却下された。提言は日の目を見なかった。
 
 当時、建設途中だった町営の陸上競技場前の直線道路は格好のピットロード。その手前にある我が家の前のカーブは、競り合いが観られる最終コーナー。マン島のオートバイレースの観戦シーンよろしく、椅子に座って自宅の庭でレースを楽しめるはずだった。
 ツアー・オブ・ジャパンのいなべステージを観戦するたびに思い出す。公道でオートバイレースを開催するという提言が、子ども議会で採択されていれば、今頃我が町は日本でも珍しいオートバイレースのメッカになっていたかもしれない。私の提案は、雲を掴むような話で実現はしなかったが、国際的なロードバイクレースが身近なところで開催され、それを自転車に乗って観に行けるようになった。毎年、嬉しい楽しみができた。コロナ禍がおさまって、レースが再開されることを心待ちにしている。


スタート前のパレードが阿下喜駅から始まる
三々五々、パレードに集まる選手たち
パレードの先導は三重県知事といなべ市長
この写真は2016年撮影のもの
スタートを待つ選手たち
背中に緊張が漂う
身近で見られるのが面白い
出発前の選手の表情
第1ステージの堺から始まり、いなべステージは3日目
毎日移動しながら8番目の東京ステージまで連戦
疲れをものともしない、余裕の表情

と、選手の逞しい脚
スタート直後の第1周回
まだ、選手がばらけず団子状態
猛烈なスピードで目の前を駆け抜ける
レースのスタート前に身近でポーズを取ってくれた選手が
集団の一番前を走っているのを発見
応援に思わず力が入る
チームのサポートカー
チームを支えるメンバーも国際色豊か
各チームをサポートする車も混走
バイクレースと同時にに車のレースを観戦している感じ
ドライバーのテクニックも選手に劣らず凄い
レースのオフィシャルカメラマンに見どころ教えてもらう
右から二人目が私
周回の合間はこうした楽しみもある


1 件のコメント:

  1.  いなべに定着しつつあるツアーオブジャパンが、世界に広がったコロナにより中止。これはとても残念なイベントでした。昨年、写真のような箇所で観戦しましたが、映像ではなく自分の目で見る自転車レースは、大迫力でした。
     来年は大丈夫でしょうね。満を持して、準備をします。観戦の。
     ここもいい画像が撮れていますね。

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