冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2022年11月5日土曜日

愛車精神

  知人の自転車を見ていて、ディスクブレーキのブレーキパッドがかなり減ってしまっていることに気が付いた。ブレーキをかけると異音も出る。パッドの交換はそれほど難しい作業ではないが、他の人の自転車の、特にブレーキをいじるのはためらわれる。深刻な事故の原因につながらないとも限らない。

自転車屋さんで、一度点検してもらうように勧めた。知人は、自転車屋さんで、ブレーキディスクが減っていると伝えたらしい。点検をしてもらったところ、ディスクは減っていないので交換の必要はないと言われ、そのまま持ち帰った。

 ディスクそのものは簡単に減るものではない。ディスクをはさみつけるパッドの方が減っているのだから、それを交換すべきだと再度進言した。交換後に、今まで取り付けてあったパッドをもらって来て見せてほしいと頼んでおいた。案の定、ディスクパッドはよくぞここまで使ったと思えるほどに摩耗していた。そのまま乗りつづけていれば、支障が出て事故の原因になった可能性もある。

 自転車屋さんを悪く言うつもりはないが、自転車屋さん自身も自転車に乗る人で、自転車を大切にする人なら、自分の自転車を点検するつもりで丁寧に点検してくれるだろう。客の依頼だけでなく、意向を忖度してパッドの摩耗に気付いたはずだ。ブレーキの効き具合を試してみれば、パッドの摩耗のことだろうと簡単に判ったに違いない。

 乗り手の方も、日頃から自分の自転車のコンディションに注意を払っていれば、不具合の発見につながる。自転車屋さんに状況を正確に説明し、整備をしてもらうことが出来る。乗り手にも、それを支える自転車屋さんにも愛車精神が欲しい。長く安全に自転車を楽しむために、先ずは自転車を大切にすることだ。何しろ、かつて日本のキリシタンは神の愛を御大切と日本語に翻訳したくらいなのだから。かく言う自分も、自転車との付き合い方を見直してみたい。

いっぽんの柿の木 

柿の木 実る

柿の木 熟れる

ひとすじの川

川 晴れて映る

川 晴れて佇む 


2 件のコメント:

  1.  何事にも愛をもって取り組むことの大切さを、教えられたお話でした。

     私の場合、MARIOさんとは真逆で、丁寧さや緻密さがありません。
     自家用車はまだ新しいですが、あまり洗車をしない。ましてやボンネットを開けてエンジンルームを見ることもない。トランクの内張の汚れを拭くこともない。具合が悪くなれば、即ディーラーへ連絡。これでは愛車精神ゼロといわれても仕方ありません。

     家電製品でもこまめに手入れをして、取説片手にDIYごとく分解するなど全くしない。故障したら、知人に聞くか電気屋さんへ電話。
    要するに他力本願の怠け者ということです。自分で調べ、手に取って動かし、確かめることができません。結局、対象物への愛情不足なのだと思います。物への愛情をもつことは、他人への心配り・心遣いに通ずる気がして、自分自身、反省したいと思います。

     今回の写真、初夏から晩秋にかけての『いっぽんの柿の木』。田んぼの稲や雲の変化に、時の移ろいを感じます。
    『川、晴れて映る』。こんなきれいな青空は見たことがない。そして、それを映しだす川面の青は、まさに鏡面仕上げ、絶品です。
    文章だけではなく写真も上手で、MARIOさんの進化は止まりませんね。

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  2.  褒め上手のべーえんべーさんからいただくコメントに、いつも気をよくしています。褒めていただいたからといって、気分をよくしているだけでなく、自分を振り返ることを忘れないようにします。

     どなたも、人生の持ち時間や日々の持ち時間は同じようなものでしょうから、べーえんべーさんは、きっと大切にされているものの対象が違うだけで、機械の手入れ以外のことに精魂を傾けておいでなのだろうと思います。

     自分の物だけ大切にするのではなく、他の人の物も大切に扱うこと、そして何よりも、人を大切にすることを心がけたいと思っています。心がけるというよりも、それがベースになっていないといけないですね。

     写真もお褒めをいただきましたが、これは自然からの贈り物です。写真の色を修正することはないので、全く自然がさずけてくれた色ですね。

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