冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2022年3月26日土曜日

ロードスター

  マツダ・ロードスターという車を所有している。二人乗りの小さな車で実用には向かない。面白半分で5年乗ってある中古車を手に入れ10年乗った。初代のNAという型である。今は、第二世代のNB型で2002年式、これも5年落ちの車を買って15年乗っている。都合25年間も乗っていていることになる。

 初めてこの車に興味をもったときには、車名をroadstarだと思っていた。まさか、道路を走るスターというわけでもなかろうと思って、車の後ろに貼られたエンブレムを確かめるとroadsterと綴られている。これは、「道を行く者」という意味らしい。

 そもそも、roadsterは馬車の種類のひとつで、座席は1列で二人乗り、幌なしが原型。自動車の分類にも馬車の類型が使われているようで、同じオープンカーでも、カブリオレとかコンバーチブルというのは、有蓋(屋根付き)が基本。ロードスターは屋根がないのが本来の姿というわけだ。

 オープンカーの爽快感は格別で、乗ってみないと判らない。風をきって走るのはオートバイの感覚に近い。二人乗りで軽量なので、カーブを曲がる軽快さもオートバイに似ている。オートバイのようにヘルメットをかぶる必要はないので、風を近く感じる。そんなわけで、ロードスターを手に入れてからオートバイに乗らなくなった。自転車に乗り始めたということも、オートバイに乗らなくなった理由の一つである。

 自転車について書かれた、小池一介著『華麗なる双輪主義(スタイルのある自転車生活)』(東京書籍,2002)という本の中に、「Roadster Bicycle」が紹介されている。自転車にもロードスターと呼ばれるものがあるのだ。

 早速、ロードスター型の自転車について調べてみる。「ロードスター(Roadster)とはかつてイギリスにおいてよく見られた自転車の形式で、現在では全世界にまで普及しており日本でも実用車、軽快車といった一般用自転車の原形となった」「現代的な量産体制で作られた初めての自転車といわれ、イギリスはもとよりアメリカにも輸出された。ラレー(Raleigh Bicycle Company)やバーミンガム・スモール・アームズ(BSA)が大量生産し」「現在のヨーロッパで自転車の利用の多いオランダ、ドイツの都市部などで見られる程度」(以上Wikipediaより引用)

 二人乗りの無蓋馬車roadsterは現代の自動車に形を変え、我が家にはマツダ・ロードスタ―として収まっている。自転車に姿を変えたroadsterは英国のラレー社で生産された。ライセンス生産で日本の新家産業が製造した、「ラレー・カールトン・ビンテージ」というモデルは、私が愛用しているロードバイクだ。

 1980年代、ロンドンの日本人学校に勤務していたころ、街角にはroadster型の自転車が無造作に立てかけられていたかもしれない。Roadsterとの縁は、その頃から今に続いている。

実用には向かないが
走りが面白そうなので
安い中古車を手に入れた
(ユーノス・ロードスター NA6 1992年式)

走りが面白いので
同じ車の新しい型を
中古で手に入れた
(マツダ・ロードスター NB6 2002年式)

幌が劣化して破れたので
今年になって幌を取り換えた
赤い幌のおかげで
新車にもどったようだ

自転車にもロードスターがあった
(『華麗なる双輪主義』の挿絵より)

そういえば、同じような自転車を
ロンドンの街中で見かけたことがある
(1988年当時住んでいた家の近くで撮影)

愛用している自転車
ラレー・カールトン・ビンテージ
Roadster BicycleのDNAを受け継いでいるか
ラレー社はロードスター・バイクの老舗



2 件のコメント:

  1.  マツダロードスターは、多くの車愛好家が一度は乗ってみたいと思う魅力的な車です。二人乗りでオープンカーとくれば、洋画にでてくる主役を演じているようで爽快な気分だと思います。
     さて自転車にロードスターがあるとは初めて知りましたが、
    MARIOさんはラレー社のロードバイクを所有されているとか、真に通好み、モータースポーツへの造詣の深さを物語っています。
     写真のNB型2002年式、とても20年経ったとは思えない輝きと赤い幌が粋です。颯爽と風を切って走るのは格別でしょう。
     オートバイは卒業しても、風と遊ぶ道具はいくつもありますね。

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  2.  年甲斐もなくといわれそうですが、何となく手放す気になれず、ロードスターとの付き合いが続いています。年々、動体視力が衰え、颯爽を走るところまではいかないようです。

     遊び道具や持ち物、それに着る物にしても、年齢とはあまり関係ないのでしょうが、つい年齢相応のものをと考えてしまいます。古くなったロードスターや少し落ち着いたデザインの自転車が、自分には似つかわしいと思っているのですが、まぁ、自己満足の域をでませんね。

     趣味が良いかどうかは別にして、長く使っているものには愛着があるので、もうしばらくは側においておこうと思います。

     もう、これ以上は持ち物を増やさないように、今愛用しているものを大切に使い続けるつもりです。
     

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