冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2022年11月26日土曜日

旅する自転車

 『旅する自転車 ランドナー&スポルティーフの本』(枻出版社,2015)が本棚に眠っていたので開いてみた。ランドナー(フランス語: RandonneurRandonneuse、ランドヌーズ)とは、フランスが発祥のツーリング用自転車のことで、フランス語の「ランドネ(小旅行)」に由来する。因みに、スポルティーフは日本で作られた、やや高速志向の快走車である。

ハンドルが半円を描くように下に向けて曲がっている自転車はすべてロードレーサーだと思っていた。スポーツ自転車に乗り始めるまで自転車は全て同じような形に見えていた。ロードバイクといえば、ドロップハンドルで細いタイヤを装着し、スピードを競う自転車というイメージが強い。不安定で危険な乗り物と思われる向きもある。

ランドナーは、旅に必要な重い荷物を積んで走る。ロードバイクと同じような形はしていても、全く違う性格の自転車である。長い時間乗りつづけるために、スピードよりも快適性や安定性が求められる。ちょっと専門的になるが、ロードバイクよりは径の小さい太いタイヤを装着し、フレームには乗り心地の良いクロモリ鋼を使う。

ブレーキの形式なども異なる。悪天候に備えた泥よけや夜間走行用のライトも装備する。マニアやファンはランドナー特有の形式美を追及するようだ。条件を満たさないものはランドナーにあらずという人もいるらしい。スピードよりも快適性を求め、旅をすることを目的に作られたランドナーは、高齢のライダーの普段乗りにもちょうど良いかもしれない。

 今乗っているロードバイクに少し太めのタイヤを装着し、ゆったりと快適に乗れるランドナーに近いものに改造すれば、ちょっと出かけるにも旅気分が楽しめそうだ。快適で安全にもなる。ランドナーマニアのように形にこだわらなくても、自分が使いやすくて、ランドナー風の自転車だと思えば、それはとりも直さずランドナーなのだ。


旅する自転車ランドナー (ARAYA ホームページより)
      ARAYA Touriste

形にこだわらず
気分はランドナー

旅に誘われた気分で
出掛ければ旅

旅に出たと思えば
いつでも旅の途中

見慣れた場所の
はじめての景色

近くの街の
はじめての通り

出会いながら
旅をつづける

2 件のコメント:

  1.  今回、ランドナーという言葉を初めて知りました。旅する自転車ですか。ロードバイクのスポーティーさをもちながら、、ツーリングするための機能も満たしている。写真だけを見ると、ドロップハンドルのロードバイク。
    でもよく見ると、フェンダー?があったり、荷かごを乗せるステイがあったり微妙に違いますね。
     長い距離を旅するには、それ相応の装備が人にも自転車にも必要ですね。でも、見るからにお洒落な佇まいで、素人の私でも乗ってみたくなります。

     高校時代、友達とバイクツーリングで能登半島を1周した思い出があります。バイクはホンダCB250とCD250?だったと思います。2泊3日の間に、パンクしたり、オーバーヒートしたり、はたまたキーを指したまま中折れしてしまったり、大変なツアーでした。
    3日間の計画は入念に練ったけれど、肝心のバイクについては知識もなくメンテゼロ。道中で起こるであろう故障や事故には無頓着、ノーマーク。
     MARIOさんのような緻密さと技術があれば、あんな珍道中にはならなかったと、今更ながら、反省している次第。もう51年前の出来事です。

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  2.  どれも同じように見える自転車も、興味をもって見ているといろいろな特性があったり、仕掛けが違ったりして面白いですね。
     ヨーロッパでは自転車の歴史も古いので、いろいろな形に進化した自転車があるようです。お国柄や土地柄が違えば、愛用される自転車にも違いがでてくるのでしょうね。使い方や乗り方によって工夫を重ねられてきたものは、独特の機能美が感じられます。

     私もべーえんべーさんと同じように若い頃にはオートバイに乗っていました。その頃は、今の自転車との付き合い方と違って、乗りっぱなしにしてました。何かと忙しい頃には、オートバイの手入れをする余裕もなく、走ることに夢中だったのだと思います。

     自転車にしてもオートバイにしても、乗り方や付き合い方は人によっていろいろです。べーえんべーさんのお若い頃ならではの珍道中も、それはそれで、楽しい思い出にもなっているし、素敵な旅だったことだろうと思います。
     

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