冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2025年5月3日土曜日

衝撃に備える

  一時期、衝撃吸収バンパーというものが流行った。自動車の前後に大きくて頑丈なバンパーが取り付けられていた。衝突事故の衝撃をやわらげ、乗員を保護するためのものだ。流行というより北米の規制に合わせたものだったらしい。

 大きなバンパーの突起は歩行者保護を優先するために姿を消した。安全性を高める技術が進み、自動車のスタイルも良くなった。

 自転車の場合、衝突の衝撃を吸収する装置はない。走行中に路面から伝わる衝撃をやわらげる装置もない。マウンテンバイクには前のフォークにバネが使われるものもあるが、普通はない。

 自転車のハンドルを替えると判るが、材質によっては小さな衝撃を吸収してくれるので乗り心地がよい。長距離を乗ると疲労の度合いが違う。ハンドルを長くすればしなりが出て衝撃をいなしてくれるが、無闇に長ければいいというものでもない。危険が伴う。

 サドルを支えるシートポストもいいものは衝撃をやわらげ乗り心地がよくなる。形や材質が振動や衝撃の吸収に影響する。衝撃に備える装置がない自転車でも工夫のしどころはある。

 小さな衝撃はさておき、衝突事故のような大きな衝撃が加われば、自転車はひとたまりもない。正面からぶつかれば身体は前方へ投げ出される。側面から衝突すれば横へ吹っ飛ばされる。むき出しの身体が路面にたたきつけられる。考えたくもない。

 考えたくはないが、どんなに恐ろしいことか想像だけでもしておきたい。若いころなら、身体を丸めて転がり、大きな怪我を避けることができるかもしれない、が、老体では無理だ。安全運転に徹するしかない。

 日々のショッキングな出来事から受ける衝撃に耐える力も年齢とともに衰える。日常の出来事から受ける心の衝撃も、自転車に乗っていて受ける衝撃も予測と対策が要る。できればうまくいなすことを考えておきたい。

いつの間にか新しい季節が来ていたことに
衝撃を受けているといえばそれは本当だ

もうこの歳になれば
衝撃を受けることなどないといえば
それも本当だ


いくつになっても
どこまで行っても

知らないことがあって
知らないものがあって
初めての出会いという
衝撃にも出会うはずだ

とはいえ積み重ねてきた衝撃には
うんざりしているところもあるのだ




2 件のコメント:

  1. べーえんべー2025年5月8日 14:35

     今から30年以上前のことですが、私はドイツ製の車に乗っていて、木曽三川の交差点で信号待ちのため停車していたところへ後ろから長距離トラックが追突。緩いスピードでしたが、衝撃は少しありました。
     すぐに外へ出て、当てられた部分をチェック。すると、私の車のバンパーは見た目、変わったところはなし。かたやトラックはというと、でかいメッキバンパーがぐしゃっと潰れていました。
     なぜそうなったのか、理屈がわかりませんでしたが、ドイツ車は安全性を重視した構造なのかなと思っていましたが、真相は未だ調べておりません。
     そのときのトラック運転手は、修理費等はすべて支払うので警察には連絡しないでくれ、会社に伝わると仕事ができなくなるのでと懇願されて、気の毒なので示談に収めました。

     さて自転車は、いくら安全装置などが開発されても、裸同然の状態で走るわけですから怖いです。せいぜいヘルメットや厚めの服装程度で身を守るのだから、自動車にぶつけられたら一溜まりもないでしょう。
     MARIOさんのおっしゃるように、安全運転の励行しかないですね、

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  2.  べーえんべーさんの投稿ネームから推察させていただくと、ドイツ製の車はBMWということでしょうか。いいですね。私はドイツ車に憧れていましたが、ついぞこれまでオーナーにはなれませんでした。

     追突事故の際にも、安全性を重視した車だからこそ、大きなダメージやドライバーの怪我がなかったということでしょうね。トラックのバンパーの方が潰れたということは、剛性の差かもしれませんね。

     ドイツ車は、走行性能が高いことはもちろん、安全に配慮して質実剛健な作りになっているようなイメージがあります。ドイツ製の自転車はセンチュリオンというメーカーくらいしか知りませんが、多分、自転車もしっかりした作りのものが多いのでしょうね。

     自転車はどんなに安全に配慮して作っても、被害軽減ブレーキやエアバックの装着というわけにはいかないでしょうが、ドイツ製の頑丈な自転車などがあるのかどうか調べてみることにします。

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