ここしばらく右膝が痛い。違和感を覚えたのは3カ月ほど前である。朝起きたら膝の曲がり方がぎこちない。自転車のチェーンに注油をしようとしゃがみこんだら、立ち上がるときに膝に痛みを感じた。まっすぐに伸ばしたり、深く曲げたりすると痛む。自転車のペダルを踏むときは、膝を伸ばしきらないし曲げきることもないので支障はない。多少の痛みはあるものの、そのまま乗りつづけていた。
今朝、目覚めて立ち上がろうとすると、強烈な痛みが走って踏ん張りがきかない。寝室のある2階から階下へ降りようとすると、痛くて階段を降りられない。どうしたことだろうと思うよりも、自転車に乗れるだろうかという心配が頭を過(よぎ)る。自転車中心の思考パターンである。
もっと早くに診察してもらうべきだったかなとも思うが、病院には行きたくない。行きたくないが、症状を悪化させて自転車に乗れなくなるのは困る。一大決心をして、整形外科で診断してもらうことにした。幸い、高校のときの友だちが整形外科の医師をしている。私の父親の具合が悪いときは、専門以外の病状でもすべて相談に乗ってもらっている。不承不承、彼の病院へ行ってみた。
膝全体に痛みを感じても、どの部位というのは自分では特定できなかった。ところが、彼が「ここが痛いやろ?」と膝の内側を指先でかるく触れただけで、飛び上がるほど痛い。そこでレントゲン撮影。開業した当時、「レントゲン技師にはもっと上手に撮れと文句を言うけど、自分で撮影するとなかなかうまくいかない」とこぼしていたが、今は上手に撮影できるらしい。レントゲン写真を見て説明してもらった。膝関節の骨のすき間が狭くなり、軟骨が擦り減っている。歳の割に減りは少ないが、軟骨は再生されない。動かし続けると炎症が出る。炎症が治まらないうちに運動を繰り返すので痛みが消えない、という診断。
「若い者には負けない、と無理をするのは禁物」とのことなので、「歳のことは自覚しているつもりだ」と言ったところ、「暑い中でも自転車で長時間走ったり、坂を登ったりするやろ?」との指摘。図星である。よくご存じ。おっしゃる通り。「痛み止めの薬を飲んで胃を悪くするのは損なので、塗り薬だけ試してみて。すぐには効かないけど…。お互い、70歳に近いのだから、痛いところが出て当然。大事に長持ちする使い方をしないと…」というのが結論。
診察を待つ間に、待合室で「ここは待ち時間が長いけど、丁寧に診てもらえるので安心」、「先生に診てもらうだけで元気になる」という声を耳にした。診察後に、隣の調剤薬局へ行くと、「先生は、薬をあまり使われません。副作用のない優しい薬だけです」と薬の説明をされた。友だちの評判がいいのは、自分のことのように誇らしい。膝はきっと治ると思う。
(2020.08.12)
5月、新緑を求めて山に入ったりしていた このころから膝に違和感があった |
景色に誘われて、つい遠くまで行く 走っているあいだは膝の痛みなど気にならない |
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初夏の陽気に浮かれて名古屋城まで行ってしまった 知らないうちに膝に負担がかかっていたか…?? |
数か月前から膝が痛いのは知っていましたが、自転車に乗れる程度だから大したことはないと思っていました。この診断結果は、私もショックでした。しばらく一緒に乗れないのはとても残念ですが、当人が一番つらいです。
返信削除私も50代のころ突然のひざの痛みに襲われ、数か月間、毎日整形外科で治療していましたが、なぜか知らぬ間に治っていきました。当時は杖が欠かせず、階段昇降は一苦労でした。あのときも軟骨が消耗していると医師に言われた記憶です。
MARIOさんは、少々乗りすぎたのかもしれませんね。じっくり治療に専念して、また一緒に走りましょう。私は、6月から雨続きや猛暑に負けて、全く走れていません。昨年のデータと比べて恥ずかしい限りです。
お元気に復活されるまで、MARIOさんの分まで走ります。
お世話になった整形外科医の友だちは、私の気性を良く知っているので、「乗るなと言っても乗るやろ? 右足の力を少し抜いてペダリングしたら…」と言っていました。「膝は使いすぎてもダメ、使わなくてもダメ」だそうです。3日ほど膝を休めただけで、痛みはかなり楽になりました。
削除薬はそれほど効かないと思うけど…、と言われているので、じっとしている時間を作ったのが奏効しているのかもしれません。
様子をみて、走り始めたいと思います。気分だけでなく、「身体を癒しながら乗る乗り方の研究」を当面のテーマにします。