冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2021年4月17日土曜日

「こころ旅」を視る

  BS放送が受信できないので、NHKBS番組「こころ旅」を知らなった。自転車を始めた頃、火野正平が自転車に乗っているのを見て始めたのかときかれたことがあった。何のことだかわからなかった。放映開始の時期は、私が自転車に乗り始めた頃と重なっている。

その後、You Tubeに総集編の一部が公開されているのを視て、面白そうな番組だと思っていた。先日、友人から録画した番組を視せてもらった。昨年の春先に桑名市でロケをしたものが再放送されたらしい。全編通して視るのは初めてのことだ。番組は、俳優火野正平が視聴者から寄せられた手紙を読むところから始まる。視聴者のエピソードとともに紹介される「こころの風景」を目指し、20㎞程離れた場所から自転車で出発するというのが決まりらしい。

 録画で視せてもらったのは、桑名市の揖斐川の河口に近いところからスタートし、多度町の内母(ないも)神社の参道を目指すというものである。揖斐川の堤防をさかのぼり、旧美濃街道と思われる道を民家の間を縫って走る。火野がこれから訪れる場所への期待や沿道の風景を見て感じたことなどをつぶやきながら、自転車を漕ぐ様子をハンディカメラがとらえている。

 自転車が連なって走る遠景も収録されている。これは撮影用の車から撮ったシーンだろう。5台の自転車が連なって走る。先頭は火野の自転車である。その後ろには、カメラ、音声、監督、そしてメカニックのスタッフの自転車が付き従うらしい。大名行列である。撮影からメカの調整まですべて自前で行う私の自転車旅とは大違いだ。

自転車乗りとしては、火野の姿や沿道の風景だけでなく、自転車そのものや乗り方にも目が行く。先頭を行く火野の自転車はイタリア製の高級バイクらしい。愛車の手入れくらいは自分でするのだろうか。自転車は磨き上げられていて、リムの反射が道路に映る。途中、息が上がって苦しそうな場面もあるが、今回のコースがそれほどハードだとは思えない。自転車で走るのは過酷だという印象が強調されるのは気になる。 

何度も走ることがある場所なので、自分の走りと重ね合わせて視ることができて興味深い。意地悪な視方をせずに番組を楽しむことにする。全編を通してゆったり流れる時間は視ていて心地よい。火野の語り口やラディングギア(装束)にも癒される。知らない場所で収録された他の回もぜひ視てみたい。

番組の中で、火野が下り坂にさしかかると「人生、下り坂最高!」と叫ぶ場面があるらしいが、今回は下り坂がなかった。人生の下り坂を謳歌するというのは大いに同感である。人生半ばの、あるいは自転車での下り坂は、次に上昇するための助走路になる。老い先の短い者は、助走などと構えずに下るに任せるというのも(いさぎよ)友人に次回放送も録画してもらおうか厚かましいことを考えている

「こころ旅」の出発点 
揖斐川河口付近を訪ねる
エイリアンの襲撃に見えるのは長良川河口堰

桑名から多度に向かう揖斐川堤防
この時期、送電線が春を送ってくる

「こころ旅」結びの地 
内母神社を訪ねる
自転車仲間の菓子職人(?)が作った
抹茶カステラをお供えする

私たちの「こころ旅」
自転車を連ねて走るが
カメラマンも音声担当もいない
いるのはおやつ担当の菓子職人(右端)だけ

私の「こころの風景」
自転車で走っていると
こころに残る風景は随所にある
昔懐かしい場所を辿ることも…


2 件のコメント:

  1.  火野正平のこころ旅は、以前から時々視ていました。
    なぜか彼のほんわりしたというか火野正平だけが持っている独特の世界に惹かれるところがあり、昔から彼が出演しているドラマや映画を視ていました。
    必殺シリーズや刑事ものなど、バイプレイヤーとしてどれをとっても彼しか出せない味がありました。
     過去には10数名の女優やタレント、歌手と浮名を流したというのも、何となくわかります。それだけ魅力がある人物なんですね。

     さて、今回のこころ旅は桑名でしたが、昨年だったか、いなべ市大安にある養父川を訪れたことがあり、私もテレビと同じルートで走りました。
     おそらく数年後にはまた三重県北勢地区に来てくれると思いますが、今度こそ火野さんに直接お会いしたいとひそかに準備をしています。

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  2. 「こころ旅」は意外に近いところでも収録されているのですね。私も、過去の放映分を、NHKのアーカイブか何かで視聴できるものなら、視てみたいです。

     ところで、いつもご丁寧なコメントをいただきありがとうございます。
     思ったことを勝手気ままに書こうと思ってはいるのですが、べーえんべーさんに、どんな風に読んでいただけるのか、どんなコメントがいただけるのか、ブログを更新するときの楽しみになっています。
     今後とも、よろしくお願いします。

     毎回、何人かの人に読んでいただいているようなので、気軽にコメントしてもらえると嬉しいです。


     

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