BB(ボトムブラケット)本体と、それを交換するために使う工具をネット通販で買うことにした。
4万㎞走ったクロスバイクと妻が乗っている2万㎞走った折り畳み自転車、2台の自転車のBBを交換したい。BBの規格が千差万別で、さて、今使われているものと同等の部品を選ぶにはどうすればいいか。部品を調達する前から難題にぶつかる。「これって、どうすればいいの?」と気軽に尋ねられる、自転車博士や整備経験者が身近にいないのはつらい。
YouTubeの動画に参考になるものがないか検索をしてみる。BBの交換のし方を解説した動画が何本も見つかる。部品の調達から、BBの取り外し、組付け方まで詳しく解説してくれている動画もある。YouTuber様様。ありがたい時代になったものだ。
多分これで間違いないだろうと、見切り発車で注文した部品と工具が手元に届いたので、やおら交換作業に取り掛かる。初めての作業はわくわくして嬉しい。新品の専用工具が使えるのも楽しみだ。
ところが、部品と工具を手にすれば、作業は簡単にできると思ってしまうのが素人の浅知恵。長い間手入れをしていない部品は、油や汚れが固まって、そう簡単に取り外せるものではない。固まってしまったネジ1本緩めるにも至難の業なのだ。
またしても、YouTubeの出番。緩まないネジを回す裏ワザを動画で探して試してみる。方法は判っても、生の人間がそばにいて教えてくれるわけではないので、手加減までは判らない。あとは、部品も工具も買ってしまったので、やらないわけにはいかないという気合が頼りだ。
何とか取り外した部品を新しいものと交換して組み付けるのは案外簡単である。元の通りに戻せばいい。安全祈願をしながら、丁寧に組付けの作業をすすめる。
構造が特殊な折り畳み自転車の方は、交換に苦労した。新しい部品を組み付けていると、近所に住む自転車に乗る知人が通りかかった。機械いじりが大好きな人なので、ヒントをもらいながらBBを取り付けた。彼は、組み上がったクランクを回して、「すごく軽くなった、良く回る」と自分の自転車のように喜んでくれた。
クランクが軽快に回るようになったのは、私の技でも手柄でもない。旧型よりも性能の良い新品のBBがいい仕事をしてくれているだけのことだ。とはいえ、知人に出来具合を実証してもらい褒めてもらえて悪い気はしない。内心「やったぁ」と有頂天なのである。
道具は手の延長 新しい工具は手の拡張 |
古い部品を取り去る 見通しがよくなる |
面倒な作業ではあるが やることはたったの二つ 古い部品をはずす 新しい部品をつける |
気になるところを修復する 自転車全部が新しくなる 見通しがよくなる |
今日の気分がかわって 季節もかわりはじめる |
2 件のコメント:
自転車の具合が悪くなれば、部品を探して取り寄せ、自分の手で脱着し、より快適なオリジナルモデルに仕立てていく。
普通の人は、調子がおかしくなれば自転車屋さんに持っていき、調整してもらう。詳しい仕組みや、なぜそうなっているのかなど考えない。ましてや難しい部分ならなおさらです。
それをPCや書籍を参考にしながら、完成させるのだから、すごい。確かにYouTueやGoogle検索を使えば、かなりのヒントが出てくると思いますが、実際にやってみれば微妙な感覚や手触り、圧力など、簡単ではないはずです。
「道具は手の延長 新しい工具は手の拡張」
うまく仰います。さすがに技術の先生ですね。自分の手で、試行錯誤しながら解決して完成させることの楽しさでしょうか。
なかなか一般人には、マネのできることではありません。
いや、私だけかも。
若い頃には、オートバイのエンジンなどを自分でいじっていたりしたので、その経験が多少は生きているかもしれません。
あれこれ試しているうちに、機械のしくみが判ってきたり、なぜそのしくみが必要なのかが判ってきたりして、面白くなってきます。もっとも、スピードを出して走る機械なので、素人が生半可なことをして、事故につながるのは困ります。無理なことは専門の自転車屋さんに相談することも必要でしょうね。
自分の命を守るためには、しっかり自分の手で整備している方が信頼性が高いということも考えられます。それに、自分で部品を調達して自分で手間をかけるのは、かなり安上がりという魅力があります。
年金生活者ができるだけ出費を抑えて趣味を楽しもうとすると、スキルを高めるのが一番の方法で、しかもそれも趣味の一部になっていくというのは儲けものです。
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