自転車の整備がうまくいって、走りが快適になったのを体感するのは嬉しい。整備に関する本を読んだり、YouTubeの動画で整備のやり方を調べたりしてみる。自転車安全整備士の資格取得にはどんな技能が必要なのか。技能検定を受けるつもりで教本を取り寄せて分解組立や整備調整を試してみた。
学科試験の過去問にも挑戦してみた。実務経験が2年ないと技能検定が受けられないので受験は諦めている。過去の筆頭試験には正解できそうだし、実技検定に求められる内容もほぼクリアーできそうだが、一つだけまだ試していないことがある。
自転車のホイールの組立である。自転車の車輪をよく見ないとホイールがどうやって組み立てられているのか判らない。
自転車の車輪はいくつかの要素で成り立っている。タイヤとチューブ、それをはめ込むリム、中心部の車軸。もう一つ大事な部品が、スポークといわれる針金のような部品だ。リムと車軸をつないで正確な円形を保持している、車輪が回るとキラキラかがやく。
スポークがなければ、リムと車軸はつながらない。タイヤとチューブを装着しただけのリムは、食べるところの少ない痩せた巨大なドーナツだ。
少ないものでは12本くらいから多くて36本ほどのスポークが車軸とリムをつなぐ。均等に引っ張りあって、車輪を真円に近づける。スポークは、綾取りの紐のように交錯し、あるいは放射状に並んで車輪のバランスを保つ。
クロス組とかラジアル組とか、4本取りと8本取りとか、スポークは編み物のように組まれ、車輪の回転を支える。自転車の美しい姿も支えている。スポークを編んでホイールを組む作業は微妙で、かなりの技術がいりそうだ。自分でもやってみたいが、深みにはまると自転車に乗る時間が減りそうで二の足を踏んでいる。
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銀輪に風薫り |
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銀輪に風輝いて |
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銀輪の向こうに 山並みがのびる |
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組み上げて 均衡を保ち |
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引きあって 張り合って 高みをめざす |
いつものことですが、文章がとてもわかりやすい。
返信削除素人の私でもイメージがわいて、ほぼ理解できてしまいます。ホイールの話も説明書から単純に引用したのではなく、MARIOさん自身の言葉で表現されているので、読み手が飽きることがありません。さすが技術家庭および国語教員としての面目躍如です。
前にも書いた気がしますが、もし自分が中学時代に教わっていたら、技術の木工や国語の詩歌などに深くのめり込んでいたような気がします。
まあ人間の出会いは、偶然の連続であり一期一会、こちらから生み出せるものではないので、そのときそのときを大切にするしかありません。
タイヤは自転車と地面が接する部分。まさに命を預かっている大切な箇所です。
MARIOさんの最後の課題となるのが、ホイールの組み立てですか。説明を見るだけでもかなり繊細で技術を要するようですが、MARIOさんなら間違いなくできますよ。ただそれによって自転車に乗る時間が削減されるのが、最大の悩みとなりそうです。
でもきっと上手に時間のやりくりをされることと思います。楽しみですね。
機械のしくみを説明するには図を使うのが一般的で、それが一番わかりやすいと思います。自転車の構造や部品を説明するのが目的ではなく、自転車と自分の関り方を書きたいので、図を使った教科書のようには書けないところが難しいです。
返信削除それでも、文章からイメージを膨らませてもらえるとすれば、たいへんありがたいことです。べーえんべーさんのように、判ってやろうと思って読んでいただくので、つたない表現でも何とか通じるのだと思います。
授業のことにもふれていただいてありますが、どんなに頑張って説明しても、判ろうとしてもらえなければ成果は上がりません。
私には難しいことでしたが、この人からは何か面白いことが学べそうだ、この人は気がつかないことを気づけせてくれそうだ、授業の受け手がそう思ってくれるような関係性や研鑽が大事なのでしょうね。