’26.5.8 一期は夢よ

2023年5月13日土曜日

自転車中心主義

 主義というほど大げさなものではが、仕事を辞めて家に居るようになってからは、気がつけば自転車に乗ることを中心に生活が回っている。

 以前にもブログに書いたが、今年数え歳で100歳になる父がいるので、長い間家を空けて遠くへ出かけることはできない。父を連れて旅をするというようなこともむずかしい。かといって、天気のいい日に家にこもって本を読んでいるというのもつまらない。

 自転車は、ほんの少しの時間にふらりと出かけても、心のもちよう次第で長い旅に出たような気分が味わえる。この面白さは、色褪せない。

 自転車で出かけた先で写真を撮る。週に一度更新するブログにそれを掲載する。自転車に乗ることが、日課を決めたり少し先までの計画を立てたりするときの最優先事項になる。

 天気予報を見るのは、自転車に乗るためである。特に風向きや風の強さは気になるところである。自転車には大きく影響する。

 広くはない庭の、それでも手入れは必要であるが、天気と相談して、先ずは自転車に乗る時間を確保してから、庭いじりの計画を立てる。

 人と会うにも、自転車の乗ることの方を優先する。仕事をしなくなってからは、どうしても会う必要がある人は少ない。人と会う約束は雨の日に、と思ってしまう。自転車を優先していると、友だちと疎遠になりかねない。自転車中心主義などと悦に入っていると、見逃してしまうことも多くなるかもしれない。

 生活は自転車の車輪と一緒に回っているなどと恰好をつけている。ところが、スポーツ自転車に乗り出すには若干の準備もいる。面倒なので、煙草を買いに出かけたり、手紙を出したり散髪に行くときに、ほんのご近所まで行くのにも自動車を使う。これでも自転車中心主義といえるのか、はなはだ疑問である。

日々の生活の真ん中で
自転車に乗っている

自転車の肩越しに季節の花を見る

自転車の向こうに季節の花を眺める

自転車の似合う場所を探し
自転車の似合う場所に出かける

日々の生活の外へも
自転車で出かける

こうやって
新しい場所にも
新しいものにも
出会っていくが
見落としている物や
会えずに終わる人も
あるのかもしれない





2023年5月6日土曜日

マゴチャリ(孫の自転車)を作る

 我が家の一番小さい孫と公園へ自転車に乗りに行った。彼の自転車は、3歳のころから愛用しているものなので、サイズがかなり小さい。本人は、初めて乗れるようになった自転車なのでいたく気に入っているらしい。この4月に小学校へ入学したが、小さな自転車で満足しているようだ。

 本人が欲しいと言わないのに、新しいものを買うことはない。身体が大きくなるのに合わせて、次々と自転車を買い替えるのは無駄なことでもある。

 どこかに使われていない子ども用の自転車がないかと探してみた。家の近くに廃品などを集めている店があって、古い自転車が山積みになっている。そこでちょうど手ごろなサイズの子ども用自転車を見つけた。

 中国の人らしい店の主人に尋ねると、どの自転車でも1台千円で譲ってくれるという。長い間雨ざらしになっていたようで、チェーンやギヤ、メッキの部分もかなり錆ついている。それでも、フレームはきれいで色もわるくない。

 破れたサドルは、山積みの自転車の中で一番いいものと換えていけばいいと言ってくれた。良さそうなのを選んで取り換えた。サドルだけでも千円はしそうだ。この自転車を買って本当に大丈夫かと、店主の方が心配してくれた。

 早速、翌日から解体作業に取り掛かる。自転車を完全にフレームだけにして、組立てる作業をしてみたかったので、ちょうど良い教材である。千円なら安いものだ。子ども用の自転車も構造は同じだ。6段の変速装置もついている。

 錆で固着した部分の分解にはかなり苦労した。解体後はフレームやハンドルの錆を落として磨く。車軸やクランク軸など回転する部分や変速機はすべて分解、グリスアップして組み直す。ブレーキや変速機のワイヤー、タイヤなどは安全にかかわるので新しい部品に交換した。出来上がりは新品と較べても遜色ない。

 孫のために手間暇かけて自転車を組み上げるというと聞こえはいいが、自分の楽しみ以外の何ものでもない。マゴチャリの完成を喜んでいるのは孫ならぬ自分自身なのである。

ちっちゃい自転車だけれど
これに乗れば
おとなたちを置き去りにして
魔法の国へぼうけんに行ける

何だかよく知らない
自転車がやって来た

このおんぼろ自転車も
だれかのお話の中で
走っていたのだろう

正体をひとつずつ
たしかめてみよう

だれかの昔々の
お話の中から

新しいお話が
生まれてきて

また魔法の国の
冒険がはじまる


2023年4月29日土曜日

チャットGPTを試す

 話題のチャットGPTを使ってみた。AIが文章や詩を創ってくれたり、いろいろな相談にも乗ってくれたりする。AIが創作活動までしてくれるというのなら、ブログの文章も一度任せてみようと思う。

 試しに「自転車、気のおけない仲間、走行会のことばを使って、600字以内の文章を考えてください」と入力すると、すぐに、次のような文章が画面に打ち出された。

 自転車という趣味は、気のおけない仲間と一緒に楽しむことができる素晴らしいものです。自転車に乗ること自体が楽しいですが、仲間と一緒に走ることで、その楽しさは数倍にも増します。 

 そんな自転車仲間と一緒に楽しめるのが走行会です。走行会に参加することで、自分自身の限界に挑戦することができ、新しい発見や充実感を得ることができます。また、走行会は自転車仲間との交流の場でもあり、気のおけない仲間と楽しく過ごすことができます。 

 走行会では、自分のペースに合わせて走ることができるので、初心者から上級者まで、幅広いレベルの自転車乗りが参加しています。自転車は種類も様々で、ロードバイク、マウンテンバイク、クロスバイクなど、それぞれに特徴がありますが、走行会ではその違いを楽しみながら、自転車仲間との交流も深めることができます。 

 また、走行会に参加することで、自分の技術レベルを上げることもできます。仲間同士でアドバイスしあったり、新しいテクニックを教えあったりすることができます。そして、走行会中には、食事やお茶を楽しみながら、仲間と親睦を深めることもできます。 

 自転車、気のおけない仲間、走行会。これらは、自転車乗りにとってなくてはならないものです。自転車は単なる乗り物ではなく、仲間と共有することで、新しい発見や楽しさを得ることができます。走行会に参加して、気のおけない仲間と一緒に、自転車の楽しさを存分に味わいましょう。」(以上、AIの作ってくれた文章のまま) 

 条件に指定した3つの言葉が強調され過ぎているきらいはあるが、破綻のない文章を考えてくれた。ただし、本当に自転車に乗っている人の文章ように熱いものが感じられない。今回はずるをした。ブログはやはり自分で書くべきだ。

AIに写真も撮ってもらって

AIに写真の編集もしてもらうのはどうだろう

例えば今日撮ったこの写真を
どう配置すればいいのだろう

気のおけない仲間のことや

走行会の楽しさを
伝えてくれるだろうか

でもなんだか
じょうずには
伝えきれない
うれしさとか
たのしさとか
あるんだけど


 










2023年4月22日土曜日

コスパとタイパ

 コストパフォーマンス、費用対効果のことである。何でも略せばいいというものでもないが、いちいち書いていると字数を費やすので、コスパでもいいことにしておこう。費用をかけて得られる効果に厳しいご時世である。ネットショッピングの商品評価でも、ユーザーの意見にはコスパが高いかどうかという視点が多い。

 さて、自転車。これはコスパが非常に高い。初期投資はそれなりにかかるが、何も高価な自転車に乗ることが偉いわけではない。入門用のスポーツバイクなら手ごろな価格で手に入る。

 買ってしまえば、乗用車のように税金はかからないし、燃料も不要。消耗品の交換は適宜必要だとしても、車検を受ける必要もない。一人でも乗れるし、大勢でも出かけられる。スポーツジムのように、会費はいらない。これで健康の増進や身心のリフレッシュ効果があるとすればコスパは抜群である。

 次はタイパ。タイムパフォーマンス。時間対効果。長い動画や映画を観るのは効率が悪いので、早送りやコマ飛ばしで観て、全編を観たことにするのだとか。原典にあたって要点を書き写すのは時間がかかるので、ネットの情報をそのままコピペするのだとか。コピペという略語も、また、字数を省略してタイパを挙げるための工夫か。何と不埒(ふらち)な。

 自転車はタイパの低い乗り物だ。プロのレーサーならいざ知らず、兎に角速度は遅い。高速道路の横に、信号機のない側道でも作ってもらえばいざ知らず、通行量の少ない安全な道を選べば、回り道の連続だ。

 長時間乗れば疲れるので、休憩時間をたっぷり取る。仲間と走りながら交わす話が面白ければ、一気にスピードは遅くなる。沿道の景色を楽しみ、時間をかけて走る。道程を省略するなどできない相談だ。タイパはかぎりなく低いがそれでいい。効率ばかりを求めるとゆとりや豊かさが置き去りにされてしまう。

効果を急がないことだ
効果は長い道の先から
ゆっくりとやって来る

効果はゆっくりとひろがっていき

効果はじっくりとひろがってくる

春秋に富む者たちは
ゆっくり時間をかければいい

春秋高き者たちは
急ごうとしたって急げない

たちどまったりすわったり
ゆっくり時間をかけながら
花の咲くときを待っている


2023年4月15日土曜日

とういんグッドニュース新聞

  『とういんグッドニュース新聞』というミニコミ紙がある。東員町の広報と一緒に毎月1回町内の全戸に配布される。「三重県東員町から送る、みんなをハッピーにする新聞」という謳い文句がついている。

 「誰かのグッドニュースにふれることで、より多くのひとたちに、日常のちょっとした出来事の中から自分だけのグッドニュースを見つけてもらいたい、(略)あなたのグッドニュースで、ぜひたくさんの笑顔を咲かせてください。素敵な投稿、心からお待ちしています」そんな記事の募集が目についた。

 町と自転車にかかわる記事に写真を添えて投稿してみた。このブログにも書いた、60年ぶりに自転車で行った跨線橋のことを書いて送った。編集を担当している人から、掲載の通知と引き続き記事を送ってほしいという依頼が届いた。その後は毎回、記事を掲載してもらうことになった。

 匿名の記事ではあるが、その内容から察しがつくのだろう。ご近所の人からは新聞を面白く読んだとか、写真の場所が懐かしいとか、感想なども聞かせてもらった。

 先月には、後ろから自転車で追い抜こうとした見知らぬ人が、「この自転車、グッドニュースしんぶんの記事に載っている自転車じゃないですか」と声をかけてくれた。その人と自転車談義をしながらしばらく一緒に走った。

 新聞を見た県外の人から、記事に添えた写真を見て、同じ場所を自転車で訪ねたと編集者宛に手紙が届いたことも伝え聞いた。

 自転車愛好家は、ミニコミ誌の小さな自転車の記事にも目がとまるらしい。嬉しい反響が届くようになったが、今後は新聞の発行が打ち切られるかもしれない。自転車を楽しむことがとりもなおさずグッドニュースなのだと、もうしばらく書きつづけたいのだが。

ガレージから新しい春へ
自転車を漕ぎ出すことは
グッドニュースだ

まだまだ先へと
道が伸びているのは
グッドニュースだ

朝のネモフィラは天青石

午後のシバザクラは若紫

暮れなずむ春の夕べが
若菜色から薄鈍色へと
今日の出来事を変える




2023年4月8日土曜日

古いものを使う

 自転車の部品はすべて消耗品である。タイヤもチェーンも、チェーンを回すギアも走れば擦り減る。放っておけば錆びつく。

 実用自転車のように、あまり距離を走らないのであれば、新しく購入してから、ついに使わなくなるまで、部品を全く交換しないということもある。子どもたちが通学用に使っていた自転車の部品を交換したという記憶はない。いつの間にか廃車した。

 今乗っている自転車は、年間に3,000kmから5,000kmも走る。部品の消耗は無視できない。使う部品にもよるが、タイヤチェーンの交換時期の目安は5,000㎞、後ろのギア(スプロケット)は1万㎞くらいとされている。フレームそのものも、5万㎞も走れば金属の経年疲労があって危険だという記事をネットで見た。

 もちろん、乗り方にもよるだろう。私のように脚力のない者が、のんびり走っている分には部品の擦り減り方は少ないはずだ。チェーンにはこまめに注油をし、フレームなどもときどきはワックスをかけて磨く。雨の日には乗らないようにしている。消耗部品はそれなりに交換もしているので、自分の自転車は新品同様だと自分では思っている。

 それでも、何かの拍子にチェーンが切れたり、フレームが折れたりしたら大ごとである。命にかかわる。新品同様と思っている自転車でも、10年も経つと部品が手に入らないこともある。自転車屋で相談すれば、新しい自転車を買うように勧められるかもしれない。

 新しいときと同じコンディションを保ちたいと思っても、これが案外難しい。古いといってもせいぜい10年で、新車のときに使われていた部品が手に入らなくなってしまうのは困りものだ。

 古いものを使いつづけるのは難しい。自分の身体も同じである。経年劣化する。身体は老化というべきか。新しい部品を手に入れて交換というわけにはいかない。買替えは尚更できない。身体も自転車も手入れを怠らず、うまく使いつづけるしかない。


早いもので
もうこの橋まで来た

早いもので
もう一年がすぎ

早いもので
もう桜が咲く

早いもので
もう花の季節が
すぎてしまった

早いものでもう一年がすぎたと
毎年繰り返しているうちに
早いものでもう三百年にもなる

古くなったものを
古いままに残して
古いまま使うのは
面白いけど難しい
難しいけど面白い





 







2023年4月1日土曜日

拝啓 内藤 様

  あたたかい日がつづきます。自転車に乗るにはいい季節になってまいりました。昨日、久しぶりに桑名の街へ車で出かけました。普段は自転車で行くことが多いのですが、昨日は大きな荷物があって車を使いました。

 街中で、周りの雰囲気にとけこんだ素敵なライダーと自転車が目にとまりました。すれ違いざまによく見ると、何と自転車の主は内藤さんでした。

 11年前に、内藤さんが通っておられた囲碁サークルの会場だった公民館で、内藤さんの愛車を見せていただいたのが、私のスポーツバイクとの出会いでした。何ともスマートで、自転車のイメージを裏切る軽さと美しいさ、その自転車に一目ぼれしました。私がスポーツバイクを始めるきっかけになりました。

 内藤さんにはいろいろとスポーツバイクのことを教えていただきました。当時、内藤さんは71歳、今の私と同じ年齢でした。自転車で鼓ヶ浦の海まで泳ぎに行かれるとか、菰野町まで走って御在所岳に登られるとか、しかも、名古屋まで買い物にも行かれるとうかがい、そのタフガイぶりには驚かされたものです。

 スポーツバイクに出会う機会を作っていただいてから11年、内藤さんにはかなわないものの、私も天気のいい日は毎日のように自転車に乗り、今では車に乗るよりもずっと長い時間を自転車の上で過ごしています。

 実は、内藤さんのお姿を車からお見かけしましたので、すぐにUターンして後を追いかけました。声をかけさせてもらおうと思いましたが、お姿を見失ってしまいました。

 初めてお会いしたころから考えれば、もう82歳におなりだと思います。今もお変わりなく、溌剌と颯爽と自転車に乗っておいでのお姿を拝見して、懐かしく、嬉しくなりました。街中でお見かけしただけにもかかわらず、内藤さんのパワーが伝わってきました。これからもどうぞお元気で、愛車とともに風をきって走りつづけてください。   頓首

拝啓 東風(こち)吹かばと
待っていた梅の季節はいつしか過ぎ

謹啓 モクレンが咲きはじめ
柳の新芽がまぶしくなりました

前略 先週はシデコブシの花が咲きそろい

急啓 今日は桜が満開です

冠省 空にまで桜が咲きました

風をきって
風にのって
風になって
お走りください