冬をむかえる

冬をむかえる
'25.1.22 山を見て走る

2023年6月17日土曜日

梅雨の中休み

  冬の間は自転車に乗らないとか、夏の暑い盛りは走らないという人がいる。私の場合、シーズンオフはない。寒いときは服装を工夫して、暑いときには熱中症に注意をして、今のところは1年中乗りつづけている。

 気温の変化には何とか対応できるが、雨にはかなわない。天気予報に少しでも雨のマークを見つけたら自転車に乗らないようにしている。雨の日に乗るのは、タイヤのスリップなどがあって危険だ。もう一つの理由は自転車が汚れるということである。濡れた路面の上を走ると、見事なまでに自転車は汚れる。マウンテンバイクはその限りではないが、出来れば自転車を汚したり、部品の消耗を早めたりすることは避けたい。

 梅雨の時節は、走行距離が少なくなる。天気予報とにらめっこをしながら、走れるタイミングを計る。最近、父の容態が優れない。現在、99歳と6カ月。急な変化があるかもしれないと、主治医から警告されている。雨を避けているだけではなくて、父の様子も気になるところだ。遠出をしていて、火急のときに間に合わないというのでは困る。

 今週は、梅雨の中休みの晴れ間が見えた。これが本来の「五月晴れ」だ。久しぶりに遠出をした。父の病院からの知らせがあるといけないので、大した遠出ではない。

 四日市港までくらいで引き返そうと思って出かけたが、つい足を延ばして、楠、箕田、さらに伊勢若松の漁港へと海沿いに辿ることになった。昼前には気温が上昇して、かなり暑い。初夏の空がのぞいている。漁港をつなぐように堤防の上を走る。海からの風にしばらくぶりの解放感を満喫する。

 「花の色は移りにけりないたづらに わが身世にふるながめせし間に」。長雨を眺めるばかりで、自転車に乗らずに時を過ごすのは惜しい。束の間の梅雨晴れを見逃す手はない。


頭をもたげて
天気をうかがう

つかの間
青空がのぞく

梅雨明けのように
気分が透きとおる

どんなものと
出会っても
今日は面白い

少し走れば
旅する気分
旅する自分


3 件のコメント:

  1.  小野小町 百人一首9番歌がさりげなく出てくるとは、さすが教養の高さが窺えます。私は中学時代高校時代と、あまり先生の話を聞かずにボーッとしていて、テスト前になって慌てて一夜漬け。これでは長く記憶に残らないし学習部分の本質にまで迫ることはできません。今になって、授業を大切にしながら、時間をうまく使って遊びや勉強をしていたら、以後の人生は違う展開になっていたのかも、と思ったりします。それにしても、梅雨の長雨に入ったところでぴったりの和歌を引用されるとは、いつもながらすごいです。
     さて梅雨の合間をぬって行かれた遠出のようす。写真を拝見すると、もはや梅雨明けかと錯覚するような夏空ですね。昨年はおかしな梅雨入りと梅雨明けだった記憶です。写鯨が鯨が、

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  2. 途中でコメントが飛んでしまいました。写真のクジラが可愛いです。
    四日市や鈴鹿の漁師さんも、捕鯨をしていたのですね。

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  3.  いつものことではありますが、コメントでつたないブログの記事を盛り上げていただき、ありがとうございます。

     ほんのつかの間の梅雨の中休みは、野外の活動には貴重です。ちょっと出かけるだけでも、気分が晴れるのはありがたいです。

     写真のクジラのモニュメントは、鈴鹿市の千代崎港緑地で撮影したものです。ここは『おろしや国酔夢譚』で知られた大黒屋光太夫の漂流記の壁画などもあって、訪れる人は少ないようですが隠れた名所だと思います。

     梅雨が明けたらぜひ一度お訪ねください。すぐ近くには小さな漁港が点在していて、それぞれに趣がちがい、自転車で訪れるには最適です。

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