遊びをせむとや生まれけむ
戯(たはぶ)れせむとや生まれけむ
遊ぶ子どもの声聞けば
我が身さへこそゆるがるれ
「遊びをしようとして生まれてきたのであろうか。戯(たわむ)れをしようとして生まれてきたのであろうか。無邪気に遊んでいる子どもの声を聞いていると、私の身体や気持ちまで、つい動き出してしまいそうだ」
後白河法皇(平安時代)は、今様と呼ばれる歌謡を好んだ。後世にそれを伝えようと、『梁塵秘抄(』に書き留めた。上の歌もその一つである。ちなみに、歌の最後の行、「こそ」「ゆるがるれ」は強意の係助詞「こそ」は已然形で受けるという「係り結びの法則」。高校の古典の授業が懐かしい。
この歳になって、がんばって身体を鍛えることもない。身の程を知ることが大事。自転車は遊びと割り切って、邪気を捨てて楽しみたい。
後白河法皇(平安時代)は、今様と呼ばれる歌謡を好んだ。後世にそれを伝えようと、『梁塵秘抄(』に書き留めた。上の歌もその一つである。ちなみに、歌の最後の行、「こそ」「ゆるがるれ」は強意の係助詞「こそ」は已然形で受けるという「係り結びの法則」。高校の古典の授業が懐かしい。
この歳になって、がんばって身体を鍛えることもない。身の程を知ることが大事。自転車は遊びと割り切って、邪気を捨てて楽しみたい。
ロジェ・カイヨワの遊びの定義
〇「自由な活動」遊戯が強制されないこと。強制されれば、遊びはたちまち魅力的な愉快な楽しみという性質を失ってしまう。
〇「隔離された活動」あらかじめ決められた明確な空間と時間の範囲内に制限されていること。
〇「未確定な活動」ゲーム展開が決定されていたり、結果が分かっていたりしてはならない。ある種の自由がかならず遊戯者の側に残されていなくてはならない。
〇「非生産的活動」財産も富も、いかなる種類の新要素も作り出さないこと。勝負開始時と同じ状態に帰着する。
〇「規則のある活動」約束ごとに従う活動。この約束ごとは通常法規を停止し、一時的に新しい法を確立する。そしてこの法だけが通用する。
〇「虚構の活動」日常生活と対比した場合、二次的な現実、または明白に非現実であるという特殊な意識を伴っていること。
こんなややこしいことを考えていては、とても遊べるものではない。子どもの遊びを見ていて理屈を付けると、こんなことにになるのだろう。小難しいことは考えず、「我が身さえこそ ゆるがるれ」と言っている方が大人である。そうして、我が身がゆるぎはじめたら、自転車に乗る。
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ロジェ・カイヨワの遊びの分類
自転車は「脱意志」「脱ルール」の範疇か?
めまい感覚というのがいい
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自転車に乗っていると「運」もある(上の図参照)
運がよければ、素晴らしい光景が広がる
歌いたくなったり、叫びたくなったりする!??
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とある神社の境内
かつては子どもたちのあそび場だった
お宮さんやお寺の境内で遊ぶ子どもを見かけなくなった
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思いがけない光景は、突然来る!!?
大根、だいこん、ダイコン、DAIKON…
生産者には日常の光景が、通りすがりには非日常
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ボーリングは競技スポーツなので「競争」
役目を終えたボーリング場の広告塔
思いがけない光景は、やはり突然現れる!!!
予想外の展開!??
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今はあまり見かけない
「運」がよければ巡り合う
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むかし遊んだ友だちと むかし遊んだ場所へ行く
むかし遊んだ友だちと むかし遊んだ遊びで遊ぶ
むかし遊んだ友だちを いまも誘って一緒に遊ぶ
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高校時代、古典の先生は異常に怖く、古文の訳をその日の気分でランダムに指名して、できないと一時間中、床で正座をさせられる。だから生徒たちはいやいや予習をしていました。そんなんだから、身につくはずがない。本物の勉強ではないので、MARIOさんのように真を探求するには程遠い自分でありました。
返信削除平安時代、後白河法皇はこんな歌を詠んでいたのですか。遊ぶこどもたちを見つめる柔らかな法王の表情が浮かんできます。歌に広がる世界観は、すごい。
遊びにも社会学者が定義づけると、ここまで分析できるのですね。
『日常に較べて二次的な現実、または、非現実に近い世界を、自転車は日常的に楽しませてくれる。』MARIOさんの最後の文章、とても気に入りました。
いつも素晴らしいブログの内容で楽しませてもらっています。そして勉強にもなります。この調子で、ずっと書き続けてください。
下手な文章でも上手な読み手に読んでもらえると、いいところを見つけてもらえるものですね。ありがとうございます。
削除高校の古典の授業ですが、クラス全員が正座覚悟で答えられないふりをしたらどうだったでしょう。全員が次々に正座していく異様な様子を見て、多少は先生の考えが変ったとか…? 無抵抗の抵抗。もっとも、先生の厳しさのおかげで力がついて、結果的には良かったというところもあるかもしれないですが…。
自転車をきっかけに、話題が広がったり視点が変ったり…。昔の自分や今の自分を見つめ直してみたり…。 自転車に乗れていて良かったと思います。