冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2022年7月16日土曜日

安全・快適・省燃費

  『カー・アンド・ドライバー』という自動車の情報誌を毎月購読している。この雑誌は必ず発売日に書店に行って買う。最近はネットの通販で本を買うので書店に行く機会がめっきり減った。書店に行かなければならない日を決めておくのは、新刊の匂いを嗅ぎに店に入るだけでも意味がある。

 新しい車を買う予定はないし、雑誌に紹介されているような高価な車を手に入れることはとうてい叶わない。それでも、毎月、車の新しい技術やデザインに出会うだけで興味は十分に満たされるので続けて読んでいる。

 購読し続けて20年以上にもなるが、ここ数年は車の安全、快適、省燃費に関する記事が増えてきた。エンジンの出力自慢や、居住性を犠牲にしてでもデザインを優先した車が記事に取り上げられることは少ない。そういう車が少なくなってきているのだ。

車のカタログを見ても、いかにこの車が安全か、室内空間が広く居住性に優れ、快適か。さらには、少ない燃料で走行距離を稼げるか、そればかりを強調したものが多い。カーボンニュートラルの時代を目前にして、車選びの条件が変わってきているのだろう。

 安全・快適・省燃費は大事な要素ではあるが、走るのが目的の車なのに走りの要素が軽視されては面白くない。自転車は安全はともかく、快適、省燃費とは縁がうすい。装置に頼るのではなく、自分の身体と意識でそれを実現しなければならない。

 自動感応ブレーキがあるわけでもないし、雨風や暑さ寒さをしのぎ、騒音を遮って静かに快適に走るということは期待できない。省燃費といわれても、自分の体力、筋力を如何に有効に使うか工夫する以外にはない。そもそも燃費無用なのである。

 高齢者にはむずかいことであるが、お仕着せの安全・快適・省燃費に期待せず、自分の技能と気合で補完する。自動車も少し前まではそんな乗り物だったはずだ。


ここにいることに
よけいな仕掛けはいらない

ここまで来るにも
よけいな仕掛けはいらなかった

安全かどうかは自分で見定める

快適かどうかも自分で決める

仕掛けに頼らず自分で走るばかりだ




2 件のコメント:

  1. 20年以上も本屋さんへ出向いて、毎月購読誌を買われるMARIOさん。よほど魅力のある本で、拘りなのでしょう。
    私は、本屋さんには気まぐれに覘く程度で、目的をもって出かけることはめったにありません。MARIOさんとは知識と教養の差が歴然としています。
     さて、若いころの車といえば、最高速度や出力を競い外観重視。自分もそんな車に憧れ、4ドアより2枚ドア、クーペを選んでいました。後部座席への乗り降りが不便でも、まずはカッコよさを優先していました。今巷を走っている車といえば、SUVが主流?。軽4でも、普通車より背の高いものもあります。スピードや出力、カッコよさは、F1やWRCなどのMスポーツに任せて、世の中一般人は花より実をとる時代なのかもしれません。
     ここ数年、ブームのように自転車を楽しんでいる人が道路を賑わせています。自転車の魅力って何でしょう。暑いし寒いし、転ぶと痛い。確かに安全性の追求はされているでしょうが、所詮は裸の身。一人ひとりの能力とそのときの運にかかっています。
     まあ難しい理屈はおいといて、のんびり自分のペースで楽しく走ることにします。『日々是自転車』胸にしみます。

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  2.  いつものことながら、コメントをいただきありがとうございます。

     来週の火曜日(7月26日)は、『カー・アンド・ドライバー』の発行日なので、本屋さんに行くと思います。それほど値打ちのある雑誌でもないと思いますが、長年の習いで、毎月読まないと気になるという感じです。こだわりがあるというよりも、あまり深い考えもなく、ついお決まりのことをやっているという程度のことです。

     何となく続けているだけで、見直しが必要なことはたくさんあるかもしれません。まぁ、この歳になれば、長年続けていることを、あえて変えなくてもいいか、という気もあります。自転車も、今のままの乗り方で、体力とも相談しながら、長く楽しめたらいいと思っています。


     

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