中学校の教員をしていたので、もともと記録を残すことと無縁ではない。生徒たちの成績を記録したり、生活の様子をメモに残したりした。記録は統計的にものごとを総括するのには便利がいい。これまでの記録が次の行動の決め手になることもある。
自転車に乗り始めてから、走行の記録を取り始めた。サイクルコンピュータが、走行時の速度以外にも、走行距離、平均速度、消費カロリー、積算距離などを記録してくれる。その数値を一覧表に書き写しておく。天候や行き先、一緒に走った人も書き添える。
サイクルコンピュータは、電池がなくなるとすべての記録がリセットされる。走るたびにその日の記録を転記しておけば、リセットされても、これまでの記録が残る。一度走ると、記録の表が1行増える。これが馬鹿にならない。天気のいい日にはほぼ欠かさず自転車に乗るので、年間に200行以上の記録になる。
走行の記録とは別に、整備をしたときに購入した部品や用品、工具も購入日や型番、値段などを表に書き込んでおく。部品の定期的な交換の目安になるし、同じものを次に調達するときに便利である。
10年近くも同じ項目の数字を並べていると、一覧表はストーリーになる。遠乗りの多かった時期や平均速度の速い時期、走った回数からもそのときの体調がわかる。どれだけの距離を走れば注油が必要か。どんなチェーンオイルが効果的か、タイヤはどのメーカーのものが長く使えるか。ブレーキシューの減り具合は、距離とどう関係するか。自転車の調子まで読み取れる。
経験値も必要だが、記録に残った数値も多くを語る。自転車に乗った日は、たった5分間ほどで、その日の数字を表に書き入れる。年間200行の記録は10年で2,000行の叙事詩になる。記録を残すことが目的ではないが、記録が積もって、語りかけてくるようになるから不思議だ。
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ロードバイクに初めて乗った 最初の20回の規則 |
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ロードバイクに乗りつづけている 最近の20回の記録 |
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ロードバイクの整備をした ここ4年間の記録 |
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タイヤの記録も残しておく |
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夏が川を下っていく この夏の記録を残しておく |
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天高く 稲穂のこうべは低く 秋の記録も残しておく |
自転車で走る度に表へ記録する。1年で200回以上というのだから、単純計算すると10年で2000日を超える。
返信削除気が遠くなりますが、記録の項目がいくつもあるから、多くのことが分析できるし、その当時のことを思い出すだけでも楽しい記憶が蘇ってくるでしょうね。購入した部品や工具なども、走行距離や年数、価格とも照合できるので、今後の目安になる。 また走行記録は、3台それぞれに作成して記録していくのだから、並の人間では無理でしょう。やはりこれはMARIOさんの能力だからできることだと思います。
おそらく現役時代、学校経営のなかで学校行事や生徒のようすなどを、写真や文章で正確に記録して上手に活用されていたのが目に浮かんできます。
今は仕事から解放されて、やりたいことを思うままにされています。先ずは75歳まで。次は80歳までと、5年刻みくらいでクリアしていくのも良いかと思います。健康に気をつけながら。
記録にある数字と文字の奥にある自分しか知らない景色やそのときの思いがどんどん溜まっていくのは、一つの日記といえますね。自分だけの自転車ストーリーが、知らぬ間につくられていく
のではないですか。
いつものことではありますが、励みになるコメントをありがとうございます。
返信削除毎日の習慣にしてしまえば、たった1行を表に書き入れるだけなので、それほど難しいことではないと思います。コンピュータを立ち上げる。表を開いて、サイクルコンピュータから転記する。コンピュータを閉じる。この三つのことをするだけです。
ロードバイク、クロスバイクにマウンテンバイクと同じ書式の表が作ってあります。今日はどの自転車に乗ったか、間違えそうになるので、それだけは気をつけています。最近、マウンテンバイクに乗る機会が少ないなぁとか、簡単な傾向も判って便利です。お金はうまくたまりませんが、記録は確実に残っていくので気分がいいです。
どうしてもやらないといけないなどと、自分を縛るようなことはしないで、何でも楽しみながらつづけたいと思います。窮屈になってきたら、中断とか中止という選択肢もありということにします。おっしゃるように、5年後、10年後にも、記録が続いているかどうか、そもそも自転車に乗れているかどうか、楽しみでもあります。