冬をむかえる

冬をむかえる
'25.1.22 山を見て走る

2024年1月27日土曜日

境目のない…

  モペットという乗り物がネット市場に出回っている。自転車の格好をしているが、ペダルを踏まなくても走る。私が小さい頃にも同じような乗り物があった。自転車の車体に小さなエンジンをつけて自走する。ビスモーターとかバタバタと呼んでいた。

 電動アシスト付きの自転車もよく見かける。最近では、e-Bikeというスポーツ自転車にモーターをとりつけてアシストするものもある。ロードバイクやマウンテンバイクとほとんど見分けがつかない。

 モペットとe-Bikeの違いは、モペットがペダルを踏まなくてもアクセルを開けば走るところにある。スピードもかなり出るらしい。e-Bikeはペダルを踏まないと走らない。モペットは原動機付き自転車に分類されるので運転免許証が必要になる。

 方向指示器やバックミラーなどの装着、ナンバーの登録や自賠責保険の加入、ヘルメットの着用も義務付けられる。制限速度は時速30㎞である。そうした条件を満たさずに自転車と同じ扱いでモペットに乗る人が多いらしい。歩道へ侵入して事故も多発しているようだ。

 普通の自転車やe-Bikeは軽車輛に分類されて制限速度は自動車と同じである。スポーツ自転車なら速度が時速50mを越えることもあるが、それでも道交法の違反にはならない。線引きの仕方がよく判らない。

 気をつけてよく見ないと、自転車なのかe-Bikeなのか、はたまたモペットなのか判らない。モペットには乗ったことがないが、普通の自転車とe-Bikeを乗り比べてみると、その境界は曖昧である。e-Bikeは自分の力で走っているのかアシストを受けているのか、境目がよく判らない。自分の脚力が強くなったように錯覚する。

 自転車にかぎらず、異界に迷い込むことがある。AIが作ったものなのか人が考えたものなのか、境界がはっきりしない時代だ。自分の年齢だって、もう十分に高齢なのかまだまだ若いのか判らないときがある。境目は曖昧なままの方が面白いこともあるが、はっきりさせておかないと立ち位置が危うくなることもありそうだ。

雪の日の朝は
境目をすべて消して
はじまる

轍だけが
前に進んだことを
教えてくれている

境目を取り払って
子どものころの私と
二人で遊んでいる

つけてきたはずの区切りが
ホワイトアウトしていく

雪の日の境界は
近づいたり
遠のいたりして
曖昧に拡散する

























2 件のコメント:

  1.  今回、モペットなる乗り物の存在を初めて知りました。
     電動アシスト自転車と外観は似ているけれど、中身は別物。スピードは出るしペダルは踏まなくてよい。原動機付き自転車なので、運転免許証はいるし自賠責保険に加入する必要ありと、条件は厳しいですね。

     私の自転車仲間は、全員がノーマルのスポーツバイク。年齢が70歳前後なので、体力に余裕はなく、火野正平さんの決めぜりふ(人生下り坂、サイコー)みたいにノーテンキで走っていますが、これがいつまで続くのかわからず、こっそり電動バイクに替えていく仲間が増えていくかもしれません。

     まあ我々メンバーは速く走ったり、走行距離に拘ったりするのではなく、自転車に跨がって季節の移ろいを感じながら、自然と対話するのが主な目的です。田舎のじいちゃんばあちゃんたちが、毎朝モーニングに出かけて世間話に花を咲かせる。それを少しだけお洒落にした遊びなのかも知れません。
    とりあえず80歳くらいまでは走りたいと思っています。その年齢になってもスポーツバイクに乗っている自分がいたら、かっこいいのでは・・・。

     今回の大雪翌日の写真、『境目のない...』詩と写真がバッチリ合っていますね。よくあんなロマンチックな詞がでてくるなと、感心するのみ。
    私と言えば、『境目のない...』ですぐに浮かんでくるのは、愛用の遠近両用眼鏡ぐらいです(笑)

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  2.  私のご近所の走行会仲間はみなさんはE-bikeをご愛用です。向かい風のときには前を走ってもらって、楽をさせてもらうことがあります。登り坂のペース配分にも気を使ってもらいます。

     E-bikeを勧められますが、私はもう少し自力走行を続けたいと思っています。何分高齢の身なので、素直に人様の力を借りたり文明の利器を活用したりすることも考えないといけませんが、自助努力も必要だと考えています。

     このブログも、ネタに困ったときにはチャットGPTに書いてもらおうかと思うことがあります。自分の書いた部分と境目を曖昧にしておけば、楽をして良いものができるかもしれません。あとは自分が満足できるかどうかの問題になりそうです。

     自転車にしてもブログの更新にしても、自分の力でできるだけ続けることにして、息切れがしそうなときには、境目の判らないようにアシストをしてもらうことを考えます。べーえんべーさんと同じように、80歳までくらいは走りたいです。前々回のブログで自分勝手にルールを作ったエイジライドを考えると80歳で50㎞が目標ですかね。

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