’26.5.8 一期は夢よ

2026年5月30日土曜日

異音の正体

  こんなことが今更判っても、次に役立つことはないだろう。そんなことが今頃できるようになっても、二度と同じことをする機会はないだろう。70歳台も半ばにさしかかると、そう思うことがままある。今回のこともその例に漏れない。

 15年愛用しているクロスバイクで長い坂を登ると、コツコツと異音が発生する。ちょっと前から気づいていた。気づいてしまうと気になるものだ。放っておいて、故障が深刻になっては困る。

 サドルの後ろに取り付けたバッグに脚が当たる音か、違う。車輪が何かに触れているか、違う。変速機の不具合か、それも違う。取り付けた部品が緩んでいると規則な音が出る。回転部から出る音なら規則的だ。ペダルを踏む速さに合わせて音が変わるので、どうやらペダルに関係している異音らしい。

 登り坂で力を入れると音が出る。平坦路では聞こえない。整備スタンドに立て手で空回しをしても聞こえない。右側のペダルに異常はない。左足で強くペダルを踏んだときだけ音が出る。足裏に微妙な振動も感じる。

 判りました。異音は左のペダルの軸から出ている、これで決まり。ペダルにガタつきはない、とすれば、ペダルの軸かベアリングに瑕がついたのだろう。ダメ元でペダルを分解することにした。面倒ではあるが仕方ない。

 分解するためにペダルを外そうとしたら、何と、ほとんど力を入れないのにネジが緩んだ。原因はこれか。ペダルの取り付けが緩んでいただけか。気になっていた不可解な音の原因は、たったのこれだけのことか。

 取り付けネジの増し締めをしたら、音は消えた。気分爽快。判ってしまえば何でもないのに、不可解な音に悩まされ、正体をつきとめるのに苦労した。

 これから先に同じようなことはまずないだろう。応用のきくような知識でも技でもない。今後役立つこともないだろう、とは思うが、自分で問題に気づき、見つけ、最後は解決できたことは70歳台半ばになっていても大喜びなのだ。

耳をすませば聞こえるし

目をこらしたなら見えてくる

混沌とした世界に
埋もれてしまった

明快な具象に出会う
早すぎではなく
遅すぎでもなく

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