'25.10.3 一本の柿の木

2020年3月5日木曜日

釈然としない話


 初めての自転車はインターネットで探して買うことにした。実物を見ずに注文するので、手元に届くまではどんなものが送られてくるのか判らない。対面販売ではないので、どんな人から買うのか、どんな雰囲気の店で買うのかも判らない。ネット販売なら店舗など構えていないかもしれない。買うと決めたときから釈然としない。
 
 通販で買うと、商品ははるばる遠くから運ばれてくるイメージだが、購入した店はそれほど遠くなかった。1カ月ほど乗ったところで、その店に行ってみることにした。どんなところで買ったのか、確かめておきたかった。初めてのバイクショップに興味もあった。
 
 通販で買った自転車の持ち主が直接来店することは、あまり例がないようだった。初期点検をお願いすると、若い店員さんはちょっとだけいやな顔をした。「初期点検の代わりに、うちではメンテの本をサービスでお付けしているのですが」と言われた。確かに、自転車の梱包の中に、『要点早わかり最新ロードバイクメンテナンス』という本が入っていた。手間を省くために本を送ってやったのにわざわざ来るな、ということらしい。確かに、同梱されていた本は解説が判りやすく、優れものだった。自転車屋さんが選んで薦めてくれるだけにことはある。とはいえ、ネット通販で買うとアフターケアはないのか、と思っていたところ、点検は無料ですと言われて、多少気を良くした。
 
 無料で点検してもらったことだし、多少は売り上げに貢献しようと思い、手袋やチェーンの潤滑油などを買った。そのあとがいけない。ブレーキシューが減っているので交換しましょうということで、前ブレーキのゴムを取り換えてもらった。部品代と工賃で2,500円程支払った。買ってすぐ、わずか200㎞くらいの走行で交換はおかしい。その後、1万㎞走ってもブレーキシューは減らない。無料点検の辻褄合わせをしたものか、本当に交換が必要だったのか何が本当か判らない素人の哀しさ釈然としない話である。
 
 自転車に乗り始めてからは、いろいろなバイクショップに出入りをする。必要以上に高い用品や部品を勧められる店がある。消耗品の交換を急かせる店もある。自分でもできそうな変速機の調整を、プロのやり方を見せてほしいので、料金を支払ってやってもらったところ、思いのほか杜撰だったこともある。技術を盗むどころか、これなら自分でやる方がいいと自信を深めた。自転車や用品の販売はもちろん、整備や調整を誠意もってやってくれる店を見つけるのは難しい。「高価な自転車を買って、高い部品にどんどん交換するお客様は神様」扱いで、「自転車って高級な乗り物で、素人のお客さんには判らないことが多いでしょ」的な態度が気になる。自転車は金に飽かせて乗るものでもないだろう。手ごろな価格の自転車に、お金をかけずに乗りたい「年金ライダー」は多いはずだ。
 
 何台かの自転車をいくつかの店で買ったが、今のところ、この店ならと全幅の信頼を置ける店が見つからない。と言いながら、プロの技術に頼らざるを得ないこともある。どうも釈然としない。


1日走っても、ほとんど人と出会わないような道もある。   
自転車の整備は万全にしておきたいが、信頼できる自転車屋さん
を見つけるのは難しい。                  
クロスバイクでも、ときには道のないところまで行くことがある。
どこに乗って行ってもいいように、手入れをしておきたい。   
的確なアドバイスをしてくれる自転車屋さんがあるといい。   
  実力はあまりなくても、思い切って遠出をすることもある。   
自転車屋さんのメンテに釈然としないところがあれば、   
メンテナンスは自分でしっかりとやっておくしかないか?  
上の写真は旧東海道 関宿 宿の屋号は私の名前と同じ。   
マウンテンバイクで人っ子一人いない道を行く。     
 自転車と一蓮托生。信頼できる店でメンテをしてもらわないと
命にかかわることもあるかもしれない。         
        因みに、このマウンテンバイクは納車の時からフレームに         
   何ケ所か傷があった。まさか、メーカーは傷のあるものを    
          出荷しないと思うけれど…、釈然としない。                 
          MTBは走り出せばすぐ傷がつくから、いいようなものの…。          
 


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