冬をむかえる

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'25.1.22 山を見て走る

2023年10月14日土曜日

ギア飛び

 マウンテンバイクの走行距離が1km を越えた。変わった現象が起き始めた。一番小さなギアにチェーンが掛かっているときにペダルを強く踏むと、チェーンがガクッとずれるようなショックが脚に伝わる。

 症状をそのまま入力してインターネットで検索してみる。「ギア飛び」という故障らしい。次にチャットGPTに「自転車のギア飛びについて教えて」と尋ねてみる。

「自転車のギア飛び(ギアスキップ)は、自転車のチェーンが予期せずにギアを変える現象を指します。これは通常、自転車のギア関連の部品や調整に問題がある場合に発生します。以下に、ギア飛びに関する詳細とその修理方法について説明します」といって、原因から対処の仕方まで、即座に答えてくれる。チャットGPT恐るべし。

 ネットで調べた解決方法を鵜呑みにするわけではないが、まずはチャットGPTの教え通りチェーンを新しいものに交換してみる。これで解決するだろうと思いきや、ギア飛びが余計にひどくなる。こんなときは後ろのギア(カセットスプロケット)も新しいものに交換する必要があるらしい。

 そこで考えた。マウンテンバイクの乗り方にもよるが、自分の場合は一番小さなギアを多く使う。最小のギアだけ早く摩耗する。ロードバイクの小さなギアは、脚力がないのでほとんど使わない。新品同様である。さいわい歯車の厚さも歯数も同じなので、ロードバイクのギアを流用して、最小のギアだけ取り換えた。ギア飛びは見事に解消した。

チャットGPTも、ここまでは教えてくれない。密かに、AIよりも賢い自分がここにいるぞと悦に入っている。

「ギア飛び」は、1万㎞もトラブルなく丁寧に走った末の名誉の故障ともいえるし、それほど長い間、チェーンやスプロケットのメンテナンスを(もちろん注油や洗滌はしていたが)しなかった不名誉な故障ともいえる。脚力がないので、チェーンやギアの摩耗が少なくて長持ちしたという、さらに不名誉な故障の原因も考えられる。

長い時間をかけてなじむ

長い時間をかけた愛着

長い時間が削りつづけ
すき間を広げることもある

うまくかみ合って出会えたり

待ちぼうけだったりする

 


3 件のコメント:

  1. 昔、愛車カローラクーペや原付ハスラー50に乗っていた時、度々「ギア抜け」現象が発生しました。チェンジした時にギアがうまく噛まず、ウィーンとなるアレです。
    工業製品に今ほどの精度や耐久性がなかった時代ということもあり、ギアが摩耗していたんだと思います。オイルも換えずいわゆる乗りっ放しというやつです。
    四輪車のギアほど頑丈には作られていない自転車のギアは、摩耗して「ギア飛び」という現象が発生するんですね。
    それにしても1万kmももてば御の字どころか凄いと言えるのではありませんか。普段からの整備を怠らないことが長持ちさせる秘訣のひとつなのでしょうね。
    メンテとケアの大切さ、肝に銘じておきます。
    明日、自動車のオイル交換と12ヶ月点検に行ってきます。

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  2.  ギア飛びなる言葉を初めて知りました。今回のブログはかなり勉強になる内容で、自分もメカに強くならなければと思った次第です。

     私はそれほど気にしていなかったのですが、自分としてはクロスよりマウンテンバイクのほうがギア飛びをしている感覚でした。坂道を上るときにギアを軽くするためにペダルに力を入れて無理矢理変速すると、異音とともにギアが変わっていきます。が、これはギア飛びとは言わないのですね。大きい径のギアを小さくしていくときに起こりやすい現象で、勝手に飛んでいくということでしょうか。とにかく自転車の構造やしくみに疎いので、難しくてなかなか理解できません。
     
     私の場合、クロスバイクは前後のギアはそこそこ使いますが、前部は3枚中たいてい真ん中にセットして、後部は9段ありますが、普通の平坦路ではほとんど5~6を使用しています。
     マウンテンバイクは、前部2枚、後部8枚ありますが、前はほとんど2にして、後ろは5~6を使用。ということは、私の場合、両バイクとも後ろの5,6段が摩耗するということになりますか。しっかりとギアを眺めたことがないので何ともいえませんが、10000万キロも走るとあんな硬い金属でもすり減ってしまうのですね。

     現在クロスバイクが10000キロ、マウンテンバイクが2500キロほどの走行距離です。今回のブログを参考にして、クロスバイクとマウンテンバイクのギアをじっくり観察して、それぞれのギアがどんな形状に変化しているのかを観てみたいと思います。またまた勉強させていただきました。

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  3.  自動車やオートバイのように、大きな馬力の出るエンジンなら兎も角、1馬力にも満たない1人力、しかも、大して脚力のない者が乗っていても、金属は擦り減り、やがてすき間が大きくなってくるのですね。もちろん、自転車の力の伝達ということで、もともとの設計も全く違うわけですから、想定内ではあるのでしょう。

     長い間噛み合っていれば、ますます噛み合わせが良くなりそうなものですが、いつの間にか擦り減ってずれが生まれてくるのは、人間関係に近いものがあるように思います。

     初めから噛み合わせがしっかりし過ぎていると動きがぎくしゃくするので、少しのゆとりは要るものの、そのゆとりがいつの間にか大きなすき間になって、ついには支障をきたしてしまう。機械の仕事も人間のする仕事も同じようなものかもしれません。機械も人間関係もメンテナンスは大事ですね。

     ところで、べーえんべーさんの言われる、変速時に起きるショックはギア飛びではなく、ディレーラー(変速機)の調整で解決できる問題かと思われます。ギア飛びは同じギアでペダルを踏み続けるときに起こります。変速機の不具合からギアの掛け違えで支障が出るのも、人間関係とよく似ている気がします。
     

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