冬をむかえる

冬をむかえる
'25.1.22 山を見て走る

2025年4月5日土曜日

町の図書館にて

  春休みの1日、小学3年生になる孫が遊びに来ていた。親は仕事なので、春休み中は終日学童保育所でお世話になっている。保育所を休んでばあさんとじいさんの家に来れば気儘に過ごせるが、友だちがいないので退屈そうでもある。

 彼と一緒に近くにある町の図書館へ行ってみた。学校の図書室で人気の本だといって『学研のまんがひみつ文庫』を教えてくれた。企業や各種団体が協賛(タイアップ)して作られたまんがシリーズで非売品である。小学校の全学年対象の内容で、全国の公共図書館や小学校の図書室に無償配布されているらしい。

 シリーズ第1巻は日本マクドナルドが協賛した『ハンバーガーのひみつ』。最新刊の第218巻は『馬のトレーナーのひみつ』(日本調教師会)、第219巻『気象情報のひみつ』(日本気象協会)など、内容は変化に富んでいる。

 『自転車のひみつ』がないかと探すのは当然の成り行きである。未来の車(トヨタ自動車)や電気で走るクルマ(三菱自動車)はあっても、自転車関連のものが見当たらない。

 「自転車」の文字を背表紙に見つけたら、第49巻『自転車駐車場のひみつ』だった。財団法人自転車駐車場整備センターが資料を提供している。自転車の駐車場整備センターという公益財団があることを知るだけで面白い。『工具のひみつ』は工具メーカーのTONE、『八ッ橋のひみつ』はもちろん株式会社聖護院八ッ橋総本店が資料提供者だ。子どもの興味を満たそうとするテーマがシュールだ。

 今のところ、孫は自転車にあまり興味がない。小学校へ入学したときに、解体屋で1,000円で買った自転車を新品のように組み直したので、喜んで乗ってはいるが、いまひとつ食いつきがよくない。図書館の本にふれ、ものごとのひみつをのぞき関心を深め、いずれ自転車にも目覚めてくれると嬉しいが、今は何も言わないことにした。この日、彼は『まんがひみつ文庫』は選ばず、『ざんねんないきもの事典』3巻を借りて帰った。

梅の花のひみつ

桜の花のひみつ

図書館の書架を抜け出して
青空の下へひろがる
ひみつの連鎖

自転車のひみつをさがす

ひみつを解き明かすために
走りつづける




2 件のコメント:

  1. べーえんべー2025年4月10日 16:47

     春休みなど長期休業中は、臨時の私設保育所が繁盛しますね(笑)。お孫さんも学年が上がるにつれて友達も増えて、新しいものに興味を示し、いろいろな体験をしたくなるものです。
     MARIOさんの孫さんだけあって、図書室や図書館で興味を示すものは、格調が高いですね。このひみつシリーズは、最新刊が218巻ですか。これらを読むだけでも、かなりの知識・教養が身につきそうで、私も読んでみたくなりました。

     以前私が勤めていた仕事場のすぐそばに図書館があり、毎日のように通っていました。各社の新聞を読んだり雑誌、季刊紙などをながめたり、時折お気に入り作家のエッセイを読む程度。小説を読み出すと、つい睡魔に襲われて船を漕ぐ始末。私にとって図書館は、自分自身の息抜きの場、よく言えば、リフレッシュの場でしたが、教養を高めることはできませんでした。

     今年は桜の開花が例年より少し遅くなりましたが、自転車からながめる桜は、いつもの春を届けてくれたでしょうか。私は自動車からの桜でしたが、来年こそ桜の花を直に感じる春を迎えたいと願っています。

    返信削除
  2.  毎日図書館に通って、新聞や雑誌を読む。ときには単行本を手に取る。べーえんベーさんにとって図書館は書斎だったり居間だったりする。素晴らしい図書館の使い方です。

     私は人のいるところでは集中して本が読めないので、図書館の閲覧室はあまり好きではないですが、孫と児童書のコーナーへはときどき行きます。絵本など随分高価なので、何冊も借りて読めば住民税の元が取れるというせこいことも考えます。

     退職して時間ができたら、図書館通いもいいだろうなと憧れていた時期がありました。ところが、自転車に乗る時間を割くのが惜しいので、図書館とはとんと縁のない生活です。

     いろいろな町の図書館を自転車で訪ねてみるのも面白いかもしれません。という具合に、何でもすぐ自転車と結び付けてしまう悪癖ができて、べーえんベーさんのようなかっこいい図書館利用はできそうもないです。

    返信削除