NHKのBS放送を観ない(観られない)だろうといって、友人が『ユーロヴェロ90000㎞』という番組を録画してくれた。
ヴェロとは自転車のことで、番組はヨーロッパに延長90000㎞も整備された自転車専用道路を旅する記録だ。全行程を走るのではなく、イタリアからチェコまでの1000㎞程の道のりを、ドイツ在住のAKIRAさんという若者が自転車で一人旅をする様子が収録されている。
沿道の景色が素晴らしい。モルダウ川に沿って走るシーンは圧巻だ。行き交う自転車にも興味をそそられる。太めのタイヤを装着し、長旅に備えた荷物を前後に積んで、のんびりと走る自転車が多い。ユーロヴェロではお決まりのスタイルのようだ。
番組の冒頭、「自転車だからこそできる旅がある」というテロップが流れる。もちろん、自転車専用道路をつないで走るのだから、自転車でないとできない旅である。我が家の周辺、たかだか半径15㎞ほどのエリアを走っていても、自転車だからこそ通れる道があり、自転車だからこその出会いもある。
番組は、自転車専用道路やその沿線の風物を紹介し、自転車に乗る人も乗らない人も楽しめるように制作されている。自転車愛好家向けに限れば食い足りない。長旅をすれば自転車に不具合が生じ、乗り手が疲労困憊して先へ進めないという事態も起きるだろう。番組の中で、そういう場面も紹介されてはいる。
行程がきついといって、突然準備されたE-bike(電動アシスト自転車)に乗り換えたり、全行程を旅のコーディネーターや通訳者が同行しているのはちょっといただけない。
旅にはいろいろな形があってもいいだろうが、「自転車だからこそ」というのであれば、自転車と対話し、行き交う人とは通訳者を介さず対話する。自分の決めた、あるいはまだ決めてもいないルートを、独りで自由自在に走るというのが私の自転車旅のイメージである。舞台がヨーロッパであろうが我が家の周りの田んぼ道であろうが同じことだ。
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ペダルをひと漕ぎすれば 家の裏手の道も旅の途中 |
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自転車だからこそ 今日の道今日の景色 |
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自転車だからこそ 迷い込む |
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気の早い 彼岸花が咲いた |
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花とは通訳なしで 話をする |
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疲れたら休んで また一人で走る |






































