F1ドライバーのアイルトン・セナが、コクピットの中で瞑想にふけっているシーンを思い出す。じっと目を閉じて、レースの会場になるサーキットのコーナーや直線を思い描く。どのコーナーのどこでブレーキをかけて侵入し、どこで加速して抜け出すか。コーナーを抜けるライン取りも確認する。直線で前に車がいたらどう追い抜くか。レースのすべての場面のイメージをあらかじめ作り上げる。実際の走りをそれに重ねる。
稀代の名ドライバー、アイルトン・セナとは較ぶべくもないが、自転車で走るときには、その日のコースをイメージする。遠出のときには行程を想定するのが難しい。あらかじめコースをきちんと決めるわけではない。どの方面に出かけるか思い描いてみる。坂の多いコースか、風向きはどうか。帰路で向かい風になるコースはできるだけ選ばない。選んだときには、帰りの厳しさをイメージし覚悟しておく。あまりにもきつそうならコースを変更する。
近場の走り慣れた道でも出かける前には考える。クロスバイクでならどう走るか。ロードバイクではどんな走りになるか。一緒に走る人がいるときには、相手や仲間のことも考える。自分が引っ張る方か、引っ張られることになるか。イメージライドといえばいいのだろうか。あらかじめ走りのイメージを作っておけば、身体や自転車に無理な負荷をかけることがない。不安は減り、不慮の出来事を避けられる。
自転車の整備をするときにも、取り掛かる前に行程をイメージする。自分でやり始めて、最後までやり遂げられるか。自分の技量でも確実にこなせるか。不安なときにはYouTubeの動画や部品メーカの作業マニュアルなどで確認して、自分が作業している情景に重ねる。転ばぬ先の杖代わり。走り出す前のイメージライド。整備の前のイメージ作業。イメージが正確であればあるほど、不慮の出来事や失敗は減る、はずである。
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心象風景の中で 歯車がまわりだす |
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| 今日はどの道を行くか |
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| 今日はだれと行くか |






































